大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【はがゆい唇】

時は、12月25日の朝8時頃であった。

この時間、空は晴れ渡っていた。

またところ変わって、新祖谷温泉の旅館の10畳の和室にて…

私が寝ているふとんの枕もとにショルダーバッグとロレックスの腕時計が置かれていた。

ふとんの中にいる私は、いびきをかきながら寝ていた。

「ンゴオオオオオ〜」

私は、自分のいびきで目覚めた。

「あれ…今何時?」

私は、枕もとに置かれていたロレックスの腕時計を見た。

「もう8時…いやや!!…眠いもう!!」

私がふとんの中に再び入った時であった。

(ジリリリリリリリリリン!!ジリリリリリリリリリン!!)

この時、枕もとに置かれていた四角のハンドル式の黒電話機のベルが鳴り響いた。

「なんぞぉ〜もう!!…電話に出たくないのだよ!!…いやや!!」

怒った私は、ふとんにもぐりこんだあとひねていた。

しかし…

(ジリリリリリリリリリン!!ジリリリリリリリリリン!!ジリリリリリリリリリン!!ジリリリリリリリリリン!!ジリリリリリリリリリン!!)

電話のベルがひっきりなしに鳴り響いていた。

「ああああああ!!もう!!いややと言うてるのに!!…出ろ言うのかもう!!」

私は、受話器を手にしたあとフキゲンな声で言うた。

「はいもしもしコリントでございます!!…分かりました!!つないでください!!」

(プルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル…カチャ…)

電話がつながったあと、受話器の向こう側から切羽つまった女性の声が聞こえた。

「もしもし、コリントイワマツヨシタカグラマシーさまでございますか?…高知市はりまや町の◯内ともうします…コリントイワマツヨシタカグラマシーさまはいらっしゃいますか!?」
「私でございますが…おたくはどちらさまでしょうか?」
「高知市はりまや町の◯内でございます。」
「ああ、高知市にお住まいの◯内さまですね。」
「はい…もしもしコリントさま…そちらにほたるは来ていませんか?」
「ほたるさん?…いえ、こちらには来てませんけど…もしもし◯内さま…あの…◯内さまはほたるさんとどのようなご関係があるのですか?…もしもし…もしもし!!」

(ガチャン!!ツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツー…)

電話はそこで切れた。

「なんだよ一体もう!!人が眠いときにくだらない電話をかけてくんなよ!!」

私は、受話器を置いたあとまたふとんの中にもぐりこんだ。

それからまた1分後であった。

(ジリリリリリリリリリン!!ジリリリリリリリリリン!!ジリリリリリリリリリン!!)

また電話のベルが鳴り響いた。

「ああああああああああああああああああああああああああ!!またかいなもう!!」

私は、電話に出ようとしたがめんどくさくなったのでふとんにもぐりこんだ。

「もういやや!!出たくない!!」

しかし…

(ジリリリリリリリリリン!!ジリリリリリリリリリン!!ジリリリリリリリリリン!!ジリリリリリリリリリン!!)

電話のベルがなおも鳴り響いた。

私は、怒った表情で電話に出たあとイラついた声で言うた。

「もしもし!!…すみませんけど、コリントはさきほど天国へ行きましたと言ってください!!」

(ガチャン!!)

電話を切ったあと、私は再びふとんにもぐりこんだ。

「もういやや…しんどい!!」

私がふとんにもぐりこんでから90秒後であった。

(ジリリリリリリリリリン!!ジリリリリリリリリリン!!ジリリリリリリリリリン!!)

また電話のベルが鳴り響いた。

私は、再びふとんから出たあと電話機に向かって言うた。

「コリントは天国へ行ったのでこの世にはいません!!」

怒った私は、再びふとんにもぐりこんだ。

「いややと言うてるのにもう!!」

電話のベルは、2〜3分にわたって響いた。

「かんべんしてよもう!!…もう電話に出たくないのだよ!!静かにしてくれ!!」

イライラがさらに高まった私は『出りゃいいんだろ!!』と言うたあと受話器をあげた。

私は、いらついた声で言うた。

「もしもし!!コリントは天国へ旅立ちましたと言うてください!!…えっ?…そんな人知りませんよ!!…すみませんけど、人が眠いときにまちがい電話をかけてくるなと言うて電話切ってください!!」

(ガチャン!!)

電話をガチャンと切った私は、再びふとんにもぐりこんだ。

……………………

(バサッ)

私は、再びふとんから出たあと考え直してみた。

さっきの電話…

もしかしたら…

ほたるさんかもしれない…

まさか…

いや…

違うか…

……………………

(バサッ…)

再びふとんから出た私は『まさか!!』と言いながら半起きになったあとこう言うた。

「もしかしたら、溝端屋の番頭《ばんと》はんかもしれない!!おれもしかしたら…番頭《ばんと》はんか…田嶋組《たじま》の連中に目をつけられたかもしれない!!…どうしよう…」

こわくなった私は、再びふとんの中にもぐりこんだあと再び考え直してみた。

もしかしたら…

私が利用した電話ボックスに問題があったかもしれない…

最後に電話ボックスを利用したのはいつだったかな…

まさか…

(バサッ…)

再びふとんから出た私は、半起きになったあとおどろいた声で言うた。

「たいへんだ!!この近くに番頭《ばんと》はんか田嶋組《たじま》の連中がいるかもしれない!!…どうしよう…命《ドタマ》ぶち抜かれるかもしれない!!」

その時であった。

(ジリリリリリリリリリン!!ジリリリリリリリリリン!!)

私は、大急ぎで受話器をあげたあと話をした。

「もしもしコリントでございます…あの、どちらからお電話がかかったのですか?…えっ?高知市の方…すみません…ちょっと…気持ちが混乱していましたのでつい…つないでください。」

(プルルルル…カチャ)

電話がつながったあと、女性の切羽つまった声が聞こえた。

「もしもし、コリントイワマツヨシタカグラマシーさまでしょうか?高知市堺町の□□田でございます。」
「はい、コリントです。」
「コリントさま…あのそちらに◯内のねえさんはいますか?」
「えっ?…さきほど私に電話をかけてこられた方でしょうか?」
「そうでございますが…」
「こちらには来てませんけど。」
「そうですか…実は…◯内のねえさんは…10日前にうちから金を借りていたのです〜」
「金を借りていた…え~と、□□田さまは、◯内さまにお金を貸したのですね。」
「はい、貸しました。」
「どれくらい貸したのですか?」
「え~と…少額ですが。」
「少額?…少額っていくらですか?」
「え~と…ああ、2万円です。」
「2万円?」
「あの…◯内のねえさんはフロ代に困っていたのです…それで2万円を貸しました。」

なんだよもう…

わたしは、いらついた表情でつぶやいたあとこう言うた。

「もしもし、もう一度たずねるようでもうしわけありませんが…◯内さまがおたくから借り入れた2万円の使い道は、フロ代と言いましたね。」
「そうですけど〜」
「それとですね〜…」

私が次の言葉を言おうとした時に、受話器ごしにいる女性が私に対してこう言うた。

「もしもしコリントさま。」
「なんでしょうか?」
「コリントさまだけに話しますけど…◯内のねえさんは、うちだけじゃなく複数人の人から金を借り入れていたのですよ!!」
「なんだって?」
「それともう一つですが…◯内のねえさんが…人から借り入れた金を別の人に貸していたことが明らかになりました!!」
「うそ?」
「ほんとうよ!!」
「もしもし、◯内さまがおたくから借り入れた金を人に貸していたことを知ったのはいつ頃でしたか?」

受話器ごしにいる女性は、怒った声で『いつだっていいでしょ!!』と言い返した。

私は、すごく困った声で女性に言うた。

「よくないですよ…あの、何月何日ごろだったかと言わないと…」
「おぼえてません!!それよりも話を聞いてよ!!◯内のねえさんが誰に金を貸したのかを思い出したわよ!!…たしか…ツルホと言う女よ!!」
「ツルホ?」
「うん…そのツルホと言う女もソートー悪い女よ!!ツルホと言う女は、ほたるに金を渡していたのよ!!」
「もしもし…もしもし!!それはどう言うことなのですか!?」

……………………

とんでもない話を聞いてしまった…

ほたるさんが…

金の貸し借りをめぐるトラブルを起こした…

その上にまた…

ややこしいもめ事が起こった…

一体、なにがどうなっているのだ!!
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