大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【愛玩具(おもちゃ)のバレリーナ】

(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…)

それからまた3時間後であった。

私は、ニンジニアスタジアムから出発したあと国道33号線を歩いて旅に出た。

砥部町の拾町交差点《じっちょうこうさてん》を左に曲ったあと再び県道伊予川内線を歩いて西へ向かった。

時計のはりは、夕方6時半をさしていた。

この時間、私は伊予市八倉の交差点で信号待ちをしていた。

車道にたくさんの自動車が走っていた。

自動車用の信号が赤に変わった時、走行していた自動車たちが止まった。

歩行者用の信号が青に変わったと同時に、私は横断歩道を渡った。

私が横断歩道を渡り終えた時であった。

(ピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピー…)

ズボンの前ポケットに入っているポケベルが鳴り出した。

私は、ズボンの前ポケットからポケベルを取り出したあとディスプレイに表示されているメッセージを見た。

ディスプレイに表示されているメッセージは、見なれない人から送られてきたものだった。

あれ…

このメッセージ…

なんかおかしいぞ…

時は、夜7時半頃であった。

またところ変わって、国鉄北伊予駅の入り口付近にある電話ボックスにて…

(チャリンチャリンチャリンチャリンチャリン…カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ…)

私は、四角の水色のコイン投入式のプッシュホンの受話器をあげたあとコイン投入口に10円玉をたくさん入れた。

その後、ボタンを押した。

(プルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル…カチャ…ポト…)

電話がつながったと同時に10円玉が落ちた音がした。

受話器のスピーカーから女性の声が聞こえた。

「もしもし、わたし…大西町新町にお住まいの◎岡ともうします。」

私は、受話器越しにいる女性に声をかけた。

「もしもし、夜分遅くに申しわけございません…大西町にお住まいの◎岡さまでございますか?」
「はい、◎岡でございます…コリントイワマツヨシタカグラマシーさまでしょうか?」
「コリントは私でございますが…私にどんなご用件でポケベルを鳴らしたのですか?」

受話器越しにいる女性は、ものすごく言いにくい声で私に言うた。

「どんな用件って…」
「もしもし、もしもし◎岡さま!!」
「すみません…つい…ぼんやりしちゃって〜」
「もしもし、◎岡さまは…私になにをお話したいのかをおっしゃっていただきますか!?」
「あっ…はい…」

受話器越しにいる女性は、ものすごく言いにくい声で私に言うた。

「実は…ほたると三永《みえ》が行方不明になった理由を…知っているのです。」
「なんだって…もしもし◎岡さま!!」
「はい。」
「秘密は厳守いたしますので、私にだけお話ください!!…どんな小さなことでもかまいません!!」
「そうね…あの…実はその…」

受話器越しにいる女性は、ものすごく口ごもった声で言うたあとだまりこんだ。

私は、イラついた口調で言うた。

「もしもし◎岡さま!!」
「ごめんなさい…アタシの口から話をすることができないのです…すみませんけど…そう言った話は…△野さまに聞いていただけますか…すみません…」

(ガチャン!!ツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツー…)

電話はそこで切れた。

「もしもし!!◎岡さま!!」

(ガチャン!!)

思い切りブチ切れた私は、受話器をおいたあと怒った声で言うた。

「逃げるな!!」

(ピーッ、ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…)

それからまた60分後であった。

私は、北伊予駅から伊予市方面行きの各駅停車《どんこう》に乗って旅に出た。

伊予市駅で各駅停車《どんこう》を降りた私は、ショルダーバックを持って改札から出た。

時計のはりは、夜9時15分をさしていた。

(カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン…ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…)

時は、夜9時45分頃であった。

またところ変わって、いよてつ郡中駅の付近にて…

いよてつ郡中線の上り電車がゆっくりとした速度で踏切を通過したあと駅のプラットホームに入った。

私は、駅の近くにあるロフティ(マンション)と駅のあいだにある電話ボックスにいた。

私は、四角の黄色のコイン投入式のプッシュホンを使って電話をかけていた。

「もしもし、夜遅い時間にもうしわけございません…コリントイワマツヨシタカグラマシーともうします…△野さま、2〜3点おたずねしたいことがございますけど…お時間…よろしいでしょうか?…私、2時間以上前に…大西町にお住まいの…◎岡さま方にお電話をかけました…◎岡さまが私に対してほたるさんと三永《みえ》さんがもめ事を抱えていたことを私に話しましたが…くわしいことを聞くことができなかったのです…いえ、私がたずねようとしたら、話すことができないと言われたのです…それで、△野さまのお宅に電話をおかけしたのです…ですから、◎岡さまが△野さまがくわしい理由を知っていると言うたあとガチャンと電話を切ったのです…えっ…三永《みえ》さんのことを知っている方がいらっしゃるのですか?…もしもし、△野さま…それはどなたですか!?…はい…はい…」

電話の応対をしている私は、黒のラッションペンを使ってメモパッドにメモ書きをしていた。

時は、深夜11時頃であった。

またところ変わって、伊予市湊町《しないみなとまち》のさざなみ館のすぐ近くにある電話ボックスにて…

私は、水色の四角のコイン投入式のプッシュホンを使って電話をかけていた。

「もしもし、大西町宮脇にお住まいの▲口さまのお宅でございますか?…こんな夜更けにもうしわけございません…コリントイワマツヨシタカグラマシーともうします…あの、波方にお住まいの△野さまからのご紹介でお宅にお電話をおかけしました…え~とですね〜」

私は、メモパッドを2〜3枚めくったあとメモ書きされている内容をみながら話した。

「大西町新町《ちょうないしんまち》にお住まいの…◎岡さまからお聞きしました話ですが、三永《みえ》さんがなんらかのトラウマを抱えていたと言う話をお聞きしました…波方にお住まいの△野さまにおたずねしましたが、▲口さまがよく知っているとお聞きしたので、そちらにお電話をかけました…お時間よろしいでしょうか?…えっ?…△野さまが知ってるって?…もしもし、それはどう言うことでしょうか?」

結局、▲口さまの口から三永《みえ》さんのことを聞くことができなかった。

それから私は、一晩かけてあちらこちらに電話をかけたが『知らない』『違う人が知っている』…と言うて話さなかった。

一体、どうなってるのだ…
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