大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【浅い眠り】

(ザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザー…ピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロ…ジャー…)

またところ変わって、松山市緑町にあるマンションの一室にて…

部屋は、古株のホステスさんが暮らしている家であった。

窓に映る夜の市街地に雨が降っていた。

部屋に置かれている電話台にのっているライトグレーのハウディ(プッシュホン)の着信音が鳴っていた。

古株のホステスさんは、浴室でシャワーを浴びていた。

ホステスさんは、電話が鳴っているのにまったく気が付かなかった。

(ガチャン!!)

またところ変わって、串間市と日南市の境にある無人の自販機コーナーの敷地内にある電話ボックスにて…

私は、四角のだいだい色のコイン投入式のプッシュホンを使って電話をかけていた。

しかし、古株のホステスさんは電話に出なかった。

思い切りブチ切れた私は、電話をガチャンと切った。

一体、なにを考えているのだ!!

もう許さない!!

………………………

(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…)

時は、深夜11時半頃であった。

この時間、雨はやんでいた。

灰色の雲のすきまから星空が見えていた。

国道220号線の車道にたくさんの自動車が走っていた。

ショルダーバッグを持って歩道を歩いている私は、途方にくれた表情でつぶやいた。

これから先…

どうすればいいのだ…

大番頭《おおばんと》はんたちとマァマとドナ姐《ねえ》はんは…

どこにいるのだろうか…

………………………

時は、1月17日の午前9時過ぎであった。

またところ変わって、宮崎ブーゲンビリア空港のチケットカウンターにて…

東亜国内航空のカウンターで順番待ちをしていた時にポケベルが鳴った。

(ピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピー…)

私は、ズボンの前ポケットに入っていたポケベルを取り出したあとディスプレイに表示されている内容を見た。

昌也《まさや》さんの実家からだ…

ポケベルを鳴らしたのは、昌也《まさや》さんのお兄さまであった。

ディスプレイには『マサヤガツレサラレタ…』と書かれていた。

昌也《まさや》さんが…

何者かに…

連れ去られた!?

………………………

(ゴーッ…)

時は、午前10時半頃であった。

私は、松山行きの東亜国内航空機に乗って再び旅に出た。

松山空港に到着したのは、午前11時過ぎであった。

(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…ウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウー…)

飛行機から降りた私は、空港の正面玄関に停まっていたニッサンスカイラインのパトカーに乗せていただいたあと五十崎へ向かった。

パトカーは、県道伊予松山港線〜国道378号線〜国道56号線を通って五十崎町にある昌也《まさや》さんの実家(宮出さんの家)へ向かった。

昌也《まさや》さんが…

何者かによって連れ去られた…

昌也《まさや》さんが連れ去られた原因は…

一体、なんだろうか…

……………………
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