大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【北の宿から】

日付が変わって、3月27日の深夜0時半頃であった。

またところ変わって、指宿市湯ノ浜の指宿温泉街《おんせんがい》にある旅館の8畳の和室にて…

テーブルの上には、カシオの卓上電卓《でんたく》とノートと万年筆と財布が置かれていた。

私は、レシートに記載されている金額をひとつずつ見たあと万年筆を使ってノートに記入した。

(カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ…)

それからまた10分後であった。

私は、電卓をたたいてノートに記載されている金額を計算した。

合計の金額が出たあと、ノートに記入した。

3月26日に使った費用の計算を終えたあと、卓上電卓とノートと万年筆と財布をショルダーバックに収納した。

……………………

時は、深夜1時20分頃であった。

テーブルの上には、ソニーのケータイラジオと知覧町《ちらん》のバスターミナルの売店で購入したパスコのこしあんパン・白あんパン・ジャムパンとポッカ缶コーヒーが並んで置かれていた。

ケータイラジオのスピーカーから南日本放送ラジオで放送されている『笑福亭鶴光《ツルコー》のオールナイトニッポン』が流れていた。

私は、パスコのクリームパンをかじりながらラジオを聴いていた。

それから30分後であった。

私は、まくらもとに置かれているスタンドの灯りをつけたあと天井に吊り下がっている蛍光灯を消した。

枕元には、スタンドとショルダーバックが置かれていた。

私がふとんに入ろうとした時であった。

(ジリリリリリリン!!ジリリリリリリン!!ジリリリリリリン!!ジリリリリリリン!!ジリリリリリリン!!ジリリリリリリン!!ジリリリリリリン!!ジリリリリリリン!!ジリリリリリリン!!ジリリリリリリン!!ジリリリリリリン!!ジリリリリリリン!!)

この時、部屋に設置されている四角のハンドル式の黒電話機からベルがけたたましく鳴り響いた。

「なんだよ一体もう…ったくも!!」

私は、ぶつぶつ言いながらふとんから出たあと天井に吊り下がっている蛍光灯をつけた。

その後、私はぶつぶつ言いながら受話器をあげた。

「ゆっくりと身体を休ませなきゃならないのに…こんな時間にだれがかけてきたのだ!!…はいはい出ますよ!!…(カチャ)…はいもしもしコリントイワマツヨシタカグラマシーでございます!!」

………………………

またところ変わって、東予市周布にある警察署の生活安全課の部屋にて…

部屋の中に三永《みえ》さんがいた。

三永《みえ》さんは、デスクに置かれているグレーのプッシュホンを使って電話をかけていた。

「もしもしヨシタカさん、三永《みえ》よ…今どこにいるって…東予警察署よ。」
「東予警察署!?…三永《みえ》さん…もしもし三永《みえ》さん!!」
「ヨシタカさん、話しを聞いてちょうだい…5日前に…日下部とルツコが…シッソウしたわよ!!」

指宿温泉の旅館の部屋にて…

私は、電話の横に置かれているメモパッドにメモ書きをしながら電話の応対をしていた。

「5日前に…日下部とルツコがシッソウした…場所はどこだ?…東予市のラブホ…そのラブホは、東予市のどのあたりにあるのだ!?…高須海岸…高須海岸と言うたら…大明神川の河口付近にあるよね…ああ…日下部とルツコがチェックインした時刻は…3月21日の21時!!…分かった。」

三永《みえ》さんは、受話器越しにいる私に対して声をかけた。

「それともう一つ、日下部とルツコがシッソウしたラブホの部屋にルツコが着けていたブラジャーがあったのよ。」

メモ書きをしながら電話の応対をしている私は、三永《みえさんに声をかけた。

「なんだって…部屋にのこっていたのは…ルツコが着けていたブラジャーだけ!?」

三永《みえ》さんは、受話器越しにいる私に対して声をかけた。

「どうしてと聞かれてもわからないわよ…それよりもヨシタカさん…ルツコが着けていたブラジャーのカップの内側にあるポケット…パッドを入れるポケットに…1枚のメモ用紙が入っていたことが分かったのよ。」
「メモ用紙が入っていた?」
「うん。」
「三永《みえ》さん…そのメモ用紙になにが書かれていたの!?」
「メモ用紙に記載されていたのは日時と場所だけよ…たしか…『4月1日の正午にサガノセキ』と書かれていたわよ。」

メモ書きをしながら電話の応対をしている私は、受話器越しにいる三永《みえ》さんに声をかけた。

「4月1日の正午にサガノセキ…と言うことは、日下部とルツコは4月1日の正午にハルナさんとサガノセキで会う予定だった…三永《みえ》さん…三永《みえ》さん!!」

三永《みえ》さんは、受話器越しにいる私に対して声をかけた。

「ヨシタカさん、これでハルナさんの居場所がサガノセキであることが分かったわよ。」
「ああ…そうだな。」

メモ書きをしながら電話の応対をしていた私は、受話器越しにいる三永《みえ》さんに声をかけた。

「三永《みえ》さん、オレ、朝食をすませたらすぐ出発する…31日に…大分で会うのはどうだ…分かった…それじゃあ31日の午後3時に大分のどのあたりで会う?…よし分かった…ああ…ああいいよ…オレにわけを全部話してくれ。」

………………………

(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…)

時は、3月27日の朝9時半頃であった。

私は、指宿駅でヒッチハイクした長距離トラックに乗って再び旅に出た。

トラックは、国道226〜10号線を通って大分方面へ向かった。

トラックの車内にいる私は、スーパーマップルの九州地方の道路地図をひらいたあと万年筆を使って地図上に書き込みをしていた。

急げ…

急がなきゃ…

時間がない…

……………………
< 790 / 900 >

この作品をシェア

pagetop