大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
【GOODBYE青春・その2】
(ザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザー…ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ…ザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザー…)
それからまた30分後であった。
この時、1時間に40ミリに相当する雷を伴った激しい雨が降っていた。
(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…)
またところ変わって、鹿屋市内《しないちゅうしんぶ》の国道220号線にて…
雨降りの国道にたくさんの自動車が往来していた。
この時、徳田さんと私が乗っている白のホンダシビックが国道を走行していた。
車内にて…
助手席に座っている私は、運転席にいる徳田さんに声をかけた。
「ひどい雨だな…一体どうなっているのだ!?」
運転席にいる徳田さんは、私に対して声をかけた。
「台風が接近している関係で大気の状態が非常に不安定になっているのですよ。」
「台風が接近しているって?」
「ええ…あさって(8月15日)頃に西日本の太平洋側に接近すると昼のニュースで伝えられました。」
「それは困ったな〜」
……………………………
それからまた2分後であった。
徳田さんと私が乗っているホンダシビックが交差点に差し掛かった。
この時、対面の信号機が黄色に変わったので停止した。
私は、運転席に座っている徳田さんに声をかけた。
「徳田さん。」
「コリントさま。」
「三森さん方にお越しになられた弁護士さんのことでおたずねしたいのですが…よろしいでしょうか?」
「ええ。」
「あの…弁護士さんたちを依頼なされた方はどなたですか?」
「三森のご夫婦でございます。」
「依頼なされたのは、浩光《ひろみつ》のご両親さまでしょうか?」
「そうです。」
……………………………
(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…)
それからまた80秒後であった。
対面の信号機が青信号に変わった。
徳田さんは、サイドブレーキを解除したあとローギアにセットした。
その後、ゆっくりと発信した。
…………………………
(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…)
それからまた2分後であった。
運転席にいる徳田さんは、私に対して声をかけた。
「コリントさま、三森さん方は、深刻な問題を抱えているのです。」
「深刻な問題を抱えている?」
「ええ…浩光《ひろみつ》と穂乃香《ほのか》夫婦が離婚することになりました。」
「離婚するって?」
「浩光《ひろみつ》は、13年前に発生した強姦殺人事件で亡くなられた小巻《こまき》さんをまだ愛していたのです。」
「それなのに、なんで穂乃香《いもうと》と結婚したのですか?」
徳田さんは、私に対してわけを説明した。
「コリントさま、13年前に発生した強姦殺人事件のことについてですが…小巻《こまき》さんは、今から18年前にかつて交際していた男子大学生《がくせい》から強姦の被害を受けたことがありました。」
「18年前…と言うと…昭和40年…」
「はい。」
「その時、浩光《ひろみつ》はどちらにいたのですか?」
「たしか…関西にある一流大学に在籍していました…小巻《こまき》さんは、神戸の甲南山手にある女子大に在籍していました。」
「おふたりは、関西で出会われたのですね。」
「そうなります。」
「おふたりは、いつ、どちらで会われたのですか?」
「昭和40年の2月頃でした…場所はたしか…鞍掛町《くらかけ》(兵庫県西宮市)にあるカフェテリアでした。」
「そちらで合コンをやられていたのですね。」
「はい…ふたりはそこで出会いました…その時、小巻《こまき》さんは違う男子大学生《がくせい》さんを選びました…浩光《ひろみつ》は別の女子大生に選ばれました…浩光《ひろみつ》は、選んでくださった女子大生に対しておつきあいを辞退することを申し出ました。」
「それはなんで?」
「勉学に集中したいからですよ。」
それはほんとうか…
私は、つかれた表情でつぶやいたあと徳田さんに声をかけた。
「小巻《こまき》さんが最初に強姦の被害を受けた時のことですが…原因はなんだったのですか?」
徳田さんは、私の問いに対してこう答えた。
「小巻《こまき》さんが強姦の被害を受けた原因は、カレの兄にあったのです。」
「それはどういうことですか?」
「カレの兄がヤクザの娼婦《おんな》を強奪したことです。」
「その…強奪された娼婦《おんな》を愛していたヤクザはどなたですか?」
「当時、長州組のナンバーツーの男だった二岡です。」
「二岡総裁《におか》。」
「小巻《こまき》さんは、二岡に頼まれた知人の男たち9人から強姦の被害を受けました。」
「その…問題の男子大学生《がくせい》はどうなったのですか?」
「放校《ツイホー》されました。」
「放校《ツイホー》された。」
「問題の男子大学生《がくせい》が在籍していた大学は、コンプライアンスが非常に厳しかったのです…とくに、よその大学に在籍している異性との男女交際《こうさい》は厳禁だった…いえ、よそであろうとうちであろうと大学自体が男女交際厳禁《こうさいげんきん》だったのです…大学自体が『勉学第一主義』を非常に強く唱えていたのですよ。」
「それなのになんで合コンに参加したのだろうか?」
「息が詰まるのがイヤだったのですよ。」
「めんどくさい…それよりも、最初に小巻《こまき》さんが強姦の被害を受けたことについてですが…あの事件のあと、浩光《ひろみつ》がどんな行動に出たのでしょうか?」
私の問いに対して、徳田さんはこう答えた。
「大学に…退学届《しょめん》を出しました。」
「退学届《しょめん》を出した?」
「ええ。」
「その後、浩光《カレ》は小巻《こまき》さんの元へ行かれたのですね。」
「はい…浩光《ひろみつ》は、最初の事件発生から2ヶ月後に鹿屋《ここ》へ戻って来ました。」
「事件発生から2ヶ月後…その時、小巻《カノジョ》も一緒に来たのですね。」
「はい。」
「浩光《ひろみつ》は、実家のご両親たちに対して…なんと申し出たのですか?」
「コリントさま…その時カノジョは…胎内に…(赤ちゃんが)いたのです。」
「小巻《カノジョ》の胎内に小さな命が宿っていた…」
「浩光《ひろみつ》は、ご両親に対して『小巻《カノジョ》と生まれてくる子どものために生きると強く決意した!!』と申し出た…けれどご両親は浩光《ひろみつ》に対して『思いとどまるように』と言うた。」
「それで?」
「浩光《ひろみつ》は、考え方を変えませんでした…しかし、小巻《カノジョ》の両親が浩光《ひろみつ》に対して『あきらめてくれ』と申し出ました。」
「それじゃあ、ふたりの結婚は実現しなかったのですね。」
「はい。」
「生まれてきたお子さまは?」
「男の子でした…しかし、小巻《カノジョ》の気持ちが育児に向いていなかったので、子どものいない夫婦の家に養子に出しました。」
「そうですか。」
「この時、浩光《ひろみつ》は大検《けんてい》(高卒認定試験)を経て大学へいったので…高卒の資格がなかったのです。」
「どうなされたのですか?」
「休学中の私立高校《コーコー》の学生証を付属の4年制大学に紐づけしていただいたあと、私立高校《コーコー》にフクガクしました。」
「浩光《カレ》は、何年生の時から休学していたのですか?」
「高3の時からです。」
「高校は行かれたのですね。」
「高校は行きましたが、紐づけされていた付属の4年制大学は、途中でやめました。」
「そうですか。」
「浩光《カレ》は、付属の大学をやめたあと鹿屋市《じもと》の農協に就職しました。」
「その間も浩光《ひろみつ》はカノジョを想い続けていたのですね。」
「はい。」
「ようやく実を結んだ時期は?」
「13年前でした…あの強姦殺人事件は、ようやく実を結んでこれからだというときに発生したのです。」
「亡くなられた小巻《カノジョ》は、かつて在籍していた大学から名古屋の大学に転学しましたが…どうやって転学したのですか?」
「小巻《カノジョ》は、かつて在籍していた女子大をやめたあと実家へ帰りました…名古屋の大学へ転学したのは、小巻《カノジョ》の高校時代の恩師の頼みでした。」
結局は、人のコネを使って転学をしたのか…
私は、つかれた表情でつぶやいたあと徳田さんに声をかけた。
「小巻《カノジョ》が名古屋の大学に転学したあとのことでおたずねしたいのですが…例の事件で特別手配されていた尾儀原《おぎわら》と言う男は…小巻《カノジョ》とどう言う関係があったのですか?」
徳田さんは、ものすごくしかめた表情で私に言うた。
「コリントさま、その件に関しての回答は控えさせていただきます。」
「そうですか…分かりました。」
徳田さんは、私に対して声をかけた。
「尾儀原《おぎわら》は大分県のホテルで発生した爆発事件で亡くなりました…7人の男たちは死刑執行で亡くなられた…受刑中の男は、脳出血で倒れたあと亡くなりました。」
「残りの一人は?」
「残りの一人は、今も裁判中です…来月はじめ頃に…最高裁で判決を言い渡されます。」
「その残りの一人の男は?」
「小巻《カノジョ》を愛していた男子大学生《がくせい》だったと思いますが…そちらについても回答は控えさせていただきます。」
「そうですか。」
……………………………
(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…ザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザー…)
徳田さんと私が乗っているホンダシビックは、鹿児島方面へ向かって走行していた。
この時、少し強い雨が降っていた。
……………………………
それからまた30分後であった。
この時、1時間に40ミリに相当する雷を伴った激しい雨が降っていた。
(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…)
またところ変わって、鹿屋市内《しないちゅうしんぶ》の国道220号線にて…
雨降りの国道にたくさんの自動車が往来していた。
この時、徳田さんと私が乗っている白のホンダシビックが国道を走行していた。
車内にて…
助手席に座っている私は、運転席にいる徳田さんに声をかけた。
「ひどい雨だな…一体どうなっているのだ!?」
運転席にいる徳田さんは、私に対して声をかけた。
「台風が接近している関係で大気の状態が非常に不安定になっているのですよ。」
「台風が接近しているって?」
「ええ…あさって(8月15日)頃に西日本の太平洋側に接近すると昼のニュースで伝えられました。」
「それは困ったな〜」
……………………………
それからまた2分後であった。
徳田さんと私が乗っているホンダシビックが交差点に差し掛かった。
この時、対面の信号機が黄色に変わったので停止した。
私は、運転席に座っている徳田さんに声をかけた。
「徳田さん。」
「コリントさま。」
「三森さん方にお越しになられた弁護士さんのことでおたずねしたいのですが…よろしいでしょうか?」
「ええ。」
「あの…弁護士さんたちを依頼なされた方はどなたですか?」
「三森のご夫婦でございます。」
「依頼なされたのは、浩光《ひろみつ》のご両親さまでしょうか?」
「そうです。」
……………………………
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それからまた80秒後であった。
対面の信号機が青信号に変わった。
徳田さんは、サイドブレーキを解除したあとローギアにセットした。
その後、ゆっくりと発信した。
…………………………
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運転席にいる徳田さんは、私に対して声をかけた。
「コリントさま、三森さん方は、深刻な問題を抱えているのです。」
「深刻な問題を抱えている?」
「ええ…浩光《ひろみつ》と穂乃香《ほのか》夫婦が離婚することになりました。」
「離婚するって?」
「浩光《ひろみつ》は、13年前に発生した強姦殺人事件で亡くなられた小巻《こまき》さんをまだ愛していたのです。」
「それなのに、なんで穂乃香《いもうと》と結婚したのですか?」
徳田さんは、私に対してわけを説明した。
「コリントさま、13年前に発生した強姦殺人事件のことについてですが…小巻《こまき》さんは、今から18年前にかつて交際していた男子大学生《がくせい》から強姦の被害を受けたことがありました。」
「18年前…と言うと…昭和40年…」
「はい。」
「その時、浩光《ひろみつ》はどちらにいたのですか?」
「たしか…関西にある一流大学に在籍していました…小巻《こまき》さんは、神戸の甲南山手にある女子大に在籍していました。」
「おふたりは、関西で出会われたのですね。」
「そうなります。」
「おふたりは、いつ、どちらで会われたのですか?」
「昭和40年の2月頃でした…場所はたしか…鞍掛町《くらかけ》(兵庫県西宮市)にあるカフェテリアでした。」
「そちらで合コンをやられていたのですね。」
「はい…ふたりはそこで出会いました…その時、小巻《こまき》さんは違う男子大学生《がくせい》さんを選びました…浩光《ひろみつ》は別の女子大生に選ばれました…浩光《ひろみつ》は、選んでくださった女子大生に対しておつきあいを辞退することを申し出ました。」
「それはなんで?」
「勉学に集中したいからですよ。」
それはほんとうか…
私は、つかれた表情でつぶやいたあと徳田さんに声をかけた。
「小巻《こまき》さんが最初に強姦の被害を受けた時のことですが…原因はなんだったのですか?」
徳田さんは、私の問いに対してこう答えた。
「小巻《こまき》さんが強姦の被害を受けた原因は、カレの兄にあったのです。」
「それはどういうことですか?」
「カレの兄がヤクザの娼婦《おんな》を強奪したことです。」
「その…強奪された娼婦《おんな》を愛していたヤクザはどなたですか?」
「当時、長州組のナンバーツーの男だった二岡です。」
「二岡総裁《におか》。」
「小巻《こまき》さんは、二岡に頼まれた知人の男たち9人から強姦の被害を受けました。」
「その…問題の男子大学生《がくせい》はどうなったのですか?」
「放校《ツイホー》されました。」
「放校《ツイホー》された。」
「問題の男子大学生《がくせい》が在籍していた大学は、コンプライアンスが非常に厳しかったのです…とくに、よその大学に在籍している異性との男女交際《こうさい》は厳禁だった…いえ、よそであろうとうちであろうと大学自体が男女交際厳禁《こうさいげんきん》だったのです…大学自体が『勉学第一主義』を非常に強く唱えていたのですよ。」
「それなのになんで合コンに参加したのだろうか?」
「息が詰まるのがイヤだったのですよ。」
「めんどくさい…それよりも、最初に小巻《こまき》さんが強姦の被害を受けたことについてですが…あの事件のあと、浩光《ひろみつ》がどんな行動に出たのでしょうか?」
私の問いに対して、徳田さんはこう答えた。
「大学に…退学届《しょめん》を出しました。」
「退学届《しょめん》を出した?」
「ええ。」
「その後、浩光《カレ》は小巻《こまき》さんの元へ行かれたのですね。」
「はい…浩光《ひろみつ》は、最初の事件発生から2ヶ月後に鹿屋《ここ》へ戻って来ました。」
「事件発生から2ヶ月後…その時、小巻《カノジョ》も一緒に来たのですね。」
「はい。」
「浩光《ひろみつ》は、実家のご両親たちに対して…なんと申し出たのですか?」
「コリントさま…その時カノジョは…胎内に…(赤ちゃんが)いたのです。」
「小巻《カノジョ》の胎内に小さな命が宿っていた…」
「浩光《ひろみつ》は、ご両親に対して『小巻《カノジョ》と生まれてくる子どものために生きると強く決意した!!』と申し出た…けれどご両親は浩光《ひろみつ》に対して『思いとどまるように』と言うた。」
「それで?」
「浩光《ひろみつ》は、考え方を変えませんでした…しかし、小巻《カノジョ》の両親が浩光《ひろみつ》に対して『あきらめてくれ』と申し出ました。」
「それじゃあ、ふたりの結婚は実現しなかったのですね。」
「はい。」
「生まれてきたお子さまは?」
「男の子でした…しかし、小巻《カノジョ》の気持ちが育児に向いていなかったので、子どものいない夫婦の家に養子に出しました。」
「そうですか。」
「この時、浩光《ひろみつ》は大検《けんてい》(高卒認定試験)を経て大学へいったので…高卒の資格がなかったのです。」
「どうなされたのですか?」
「休学中の私立高校《コーコー》の学生証を付属の4年制大学に紐づけしていただいたあと、私立高校《コーコー》にフクガクしました。」
「浩光《カレ》は、何年生の時から休学していたのですか?」
「高3の時からです。」
「高校は行かれたのですね。」
「高校は行きましたが、紐づけされていた付属の4年制大学は、途中でやめました。」
「そうですか。」
「浩光《カレ》は、付属の大学をやめたあと鹿屋市《じもと》の農協に就職しました。」
「その間も浩光《ひろみつ》はカノジョを想い続けていたのですね。」
「はい。」
「ようやく実を結んだ時期は?」
「13年前でした…あの強姦殺人事件は、ようやく実を結んでこれからだというときに発生したのです。」
「亡くなられた小巻《カノジョ》は、かつて在籍していた大学から名古屋の大学に転学しましたが…どうやって転学したのですか?」
「小巻《カノジョ》は、かつて在籍していた女子大をやめたあと実家へ帰りました…名古屋の大学へ転学したのは、小巻《カノジョ》の高校時代の恩師の頼みでした。」
結局は、人のコネを使って転学をしたのか…
私は、つかれた表情でつぶやいたあと徳田さんに声をかけた。
「小巻《カノジョ》が名古屋の大学に転学したあとのことでおたずねしたいのですが…例の事件で特別手配されていた尾儀原《おぎわら》と言う男は…小巻《カノジョ》とどう言う関係があったのですか?」
徳田さんは、ものすごくしかめた表情で私に言うた。
「コリントさま、その件に関しての回答は控えさせていただきます。」
「そうですか…分かりました。」
徳田さんは、私に対して声をかけた。
「尾儀原《おぎわら》は大分県のホテルで発生した爆発事件で亡くなりました…7人の男たちは死刑執行で亡くなられた…受刑中の男は、脳出血で倒れたあと亡くなりました。」
「残りの一人は?」
「残りの一人は、今も裁判中です…来月はじめ頃に…最高裁で判決を言い渡されます。」
「その残りの一人の男は?」
「小巻《カノジョ》を愛していた男子大学生《がくせい》だったと思いますが…そちらについても回答は控えさせていただきます。」
「そうですか。」
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徳田さんと私が乗っているホンダシビックは、鹿児島方面へ向かって走行していた。
この時、少し強い雨が降っていた。
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