大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【なごり雨】

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時は、夜7時過ぎのことであった。

この時間、大阪市内は雨が振っていた。

大阪・ミナミのなんば千日前の通りの店のカンバンやネオンサインがきらめいていた。

色とりどりの雨傘《かさ》をさして歩いている人たちは、目的地へ向かって足早に歩いていた。

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またところ変わって、なんばプランタン(今はビックカメラ)の裏の通りにある自由軒(レストラン)にて…

私は、自由軒《みせ》の定番メニューであるカレーライス(焼き飯をカレーのルーでまぶして作ったカレーチャーハン…真ん中に卵の黄身がのっている)で夕食を摂っていた。

ラジオの天気予報で近畿地方全域はあすの深夜3時まで雨が降ると伝えられた…

夕食を摂ったら…

今夜の宿を探しに行こう…

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時は、夜9時半頃であった。

またところ変わって、大阪環状線《こくでんのかんじょうせん》と南海電車の新今宮駅にて…

大阪環状線《かんじょうせん》のプラットホームにだいだい色の型の古い電車が停車した。

ショルダーバックを持って電車から降りた私は、改札口を通って駅の外へ出た。

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時は、夜10時過ぎであった。

この時間、私は西成区《にしなり》の萩の茶屋の宿街《ドヤガイ》にいた。

今夜の宿を探していた私は、宿街《ドヤガイ》にある簡易宿に入った。

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またところ変わって、簡易宿の部屋にて…

縦長サイズの狭すぎる部屋にいる私は、ふとんの上に座っていた。

ふとんの上に座っている私は、万年筆を使ってレシートに記載されている金額をノートに記入していた。

生き残りをかけた日々は、まだこの先もつづくと思う…

大番頭《おおばんと》はんたちとマァマとドナ姐《ねえ》はんは、どこにいるのか…

大急ぎで見つけないと…

手遅れになる…

こんなフラフラとした暮らしは…

もうイヤだ…

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