大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【知りすぎたのね】

熊代《くましろ》さんと私の会話はまだつづいた。

私は、熊代《くましろ》さんに対して声をかけた。

「あの〜、リスカした冬萌子《おく》さまはどうなられたのですか!?」
「長女さまが救急車を呼んだので、冬萌子《おく》さまは一命を取り留めました。」
「そうですか。」
「徳田さんと冬萌子《おく》さまは、強制的にリコンさせました。」
「そうですか…分かりました…え~と…」

私は、メモパッドのページを2枚めくったあとメモ書きを見た。

その後、私は熊代《くましろ》さんに声をかけた。

「熊代《くましろ》さんにおたずねしますが…徳田さんが花嫁さんに対してセクハラをした事件が発生した時でございますが…その時…熊代《くましろ》さんご夫妻はどちらにいらっしゃいましたか?」

熊代《くましろ》さんは、私の問いに対してこう答えた。

「私立高校《ガッコー》へ行きました。」
「私立高校《ガッコー》へ行かれたのですね。」
「ええ…徳田さんが式場を出てから2分後に私立高校《ガッコー》から電話がかかって来たのです…その時…次男が授業中に暴れた事件を起こしたのです。」
「次男さんが暴れた事件が発生したので、私立高校《ガッコー》から呼び出されたのですね。」
「ええ、そうです…家内と私は、冬萌子《おく》さまに対して『バイシャクニンを辞退します!!』と一方的に言うたあと式場から出ていきました。」
「そうですか…分かりました…しばらくお待ちくださいませ。」

私は、メモパッドのページを3枚めくったあとメモ書きされている内容を見た。

その後、私は熊代《くましろ》さんに声をかけた。

「え~と、通総《みちふさ》さんと花嫁さんの挙式披露宴当日のことについて念のためにもう一度確認を取らせていただきますがよろしいでしょうか?」
「あっ、はい。」
「熊代《くましろ》さんご夫妻は、次男さんを高校《ガッコー》へ連れて行きました…その後、高校《ガッコー》を出発した時刻は9時に少し前でしたね。」
「はい、そうです。」

私は、赤のラッションペンを使ってメモパッドに『確認済み』と書きながら『確認が取れました。』と言うた。

その後、私は熊代《くましろ》さんに声をかけた。

「その後、ご夫妻は一度自宅に帰られたのですね。」

私の問いに対して、熊代《くましろ》さんは『ちょっとすみません。』と言うた。

私は、心配げな声で言うた。

「どうかなさいましたか?」
「コリントさま…すみませんけど、その部分を訂正していただけますか?」
「分かりました…え~と…ご夫妻は、次男さんを高校《ガッコー》へ送り届けたあと9時に少し前に出発しましたが…自宅には帰らずにそのまま式場へ行かれたのですね。」
「はい、行きました。」

私は、青のラッションペンを使ってメモパッドに書かれている内容に『訂正済み』と記入しながら『訂正しました。』と言うた。

その後、私は熊代《くましろ》さんに声をかけた。

「その時、熊代《くましろ》さん夫妻の服装はそのままでしたね。」
「ええ…着替えをする時間がなかったのです。」
「他には?」
「他にはって?」
「え~と…あの…挙式披露宴当日に熊代《くましろ》さん方のうちで深刻な問題…つまり、次男さんが高校《ガッコー》を勝手に休んだことなど…の問題が生じたので、ご夫妻は通総《みちふさ》さんと花嫁さんの晴れの門出を心からお祝いする気持ちになれなかった…でご夫妻にゆとりがなかったと言うことでございますが…」

私が言うた言葉に対して、熊代《くましろ》さんはこう答えた。

「コリントさまがおっしゃられた通りでございます…その時、家内と私は通総《みちふさ》さんと花嫁さんの晴れの門出を心の底から祝うことができなくなったのです。」
「そう感じた熊代《くましろ》さんは、帰宅する前に冬萌子《おく》さまにおことわりのあいさつをすると決意なされたのですね。」
「そのとおりです。」
「分かりました…確認が取れたので、次の話に進みます。」が」

熊代《くましろ》さんは、私に対して声をかけた。

「コリントさま…私は…通総《みちふさ》さんと花嫁さんが結婚することについて…頭から大反対を唱えていました。」
「それはどうしてですか?」
「通総《みちふさ》さんと花嫁さんの恋愛結婚が気に入らないから頭ごなしに大反対と言うたわけじゃないのですよ…家内と私は、通総《みちふさ》さんのご家庭の状態が極力悪いなどの問題を抱えていた…そんな状態でお二人が結婚したら、夫婦関係が破綻する恐れがあるので大反対を唱えたのです。」
「よく分かりました…しかし、それにもかかわらずお二人はトントン拍子で挙式披露宴の準備を進めていた…のですね。」
「ええ。」

私は、メモパッドの余白のページをひらいたあとゼブラシャーボーのシャープペンシルを使って『家庭の状態が極力悪いにもかかわらずにお二人は挙式披露宴を挙げる準備を進めた。』と言うた。

その後、私は熊代《くましろ》さんに声をかけた。

「え~と…その他に問題があった部分はございましたか?」
「ありましたよ〜」
「深刻な問題は、花嫁さんの側の家にもあったのですか?」
「もちろんありましたよ。」
「たとえば?」

私の問いに対して、熊代《くましろ》さんは思案顔で『う〜ん…』と答えた。

その後、熊代《くましろ》さんは私に対してこう言うた。

「ああ、思い出した。」
「なんでしょうか?」
「家内から聞いた話でございますが…花嫁さんが通総《みちふさ》さんと交際中にささいなトラブルを起こしていたことがありました。」
「えっ?それはほんとうですか!?」
「ええ。」
「すみませんけど…その件についてくわしくお話をしていただけますか?」
「えっ?」

私の問いに対して、熊代《くましろ》さんはすごくあいまいな返事をした。

熊代《くましろ》さん…

お二人のあいだで、どのようなトラブルが生じたのですか…

きちんと話してください…

………………………………
< 908 / 940 >

この作品をシェア

pagetop