大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【夜汽車にて】

時は、夜9時半頃であった。

またところ変わって、輪島市内《わじまのちゅうしんち》にある警察署の生活安全課《せいあん》にて…

生活安全課《せいあん》の中に三永《みえ》さんと生活安全課《せいあん》の男性職員と宿直の警察官の3人がいた。

三永《みえ》さんは、ひねた表情を浮かべていた。

生活安全課《せいあん》の男性職員は、ものすごく困った表情を浮かべていた。

宿直の警官は、ものすごくつらい表情を浮かべていた。

生活安全課《せいあん》の男性職員は、ものすごくあつかましい声で三永《みえ》さんに言うた。

「春原《すのはら》さん、いつになったら応じるのですか!?」

三永《みえ》さんは、鋭い目つきで生活安全課《せいあん》の男性職員をにらみつけた。

「春原《すのはら》さん!!私たちはすごく困っているのだよ!!私たちは、春原《すのはら》さんを家族のもとへ帰すまでは帰ることができないのだよ!!」

三永《みえ》さんは、生活安全課《せいあん》の男性職員に対してものすごく怒った声で『うるさいクソバカ!!』と言うたあとこう言うた。

「あんたたちは、アタシにどうしてほしいのよ!!」
「私たちは、春原《すのはら》さんを家族のもとに帰したいのだよ〜」

三永《みえ》さんは、クソナマイキな声で男性職員に言うた。

「あんたたちは、行方不明になられた方の心の声に耳をかたむけようとは思わないのね!!」
「かたむけてるよ〜」
「やかましい!!口先だけでものを言うなクソバカ警官!!」
「わしのどこがクソバカだ!!」
「クソバカだからクソバカと言うたのよ!!大学の3回生の時にシューカツをせずにプラプラプラプラプラプラプラプラプラプラプラプラプラプラプラプラプラプラプラプラプラプラプラプラ…としていたから仕方なく警官を選んだのでしょ!!」
「それは言い過ぎだよ!!」
「フン、知らないわよ!!」

思い切りブチ切れた三永《みえ》さんは、ソファから立ち上がったあと『トイレ!!』と言うた。

宿直の警官は、三永《みえ》さんについて行った。

三永《みえ》さんは、怒った声で宿直の警官に言うた。

「ついてこないでよ!!」
「あの…私は…」
「うるさいわね!!」
「警官の義務ですよ〜」
「やかましい若造!!」

……………………………

(ピーッ、ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…)

さて、その頃であった。

ほたるさんと私は、大阪駅で特急列車から降りたあと東海道本線・山陽本線〜赤穂線を通って播州赤穂駅へ向かう各駅停車《どんこう》の電車に乗って西へ向かった。

時計のはりは、夜10時15分をさしていた。

ほたるさんは、座席に座っていた。

ショルダーバックを持っている私は、右手でつり革を持った状態で立っていた。

座席に座っているほたるさんは、私に対して声をかけた。

「三永《みえ》ちゃんは…生活安全課《せいあん》の職員の求めに応じる気はないと思うわよ。」
「私もそう思います…今のカノジョは、ダンナと子どもたちがいる家庭《いえ》に帰る気は全くございません…警察署の職員が三永《みえ》さんに対して『家族のもとへ帰れ』と言いますが…行方不明になっていた当人は…家族のもとへ帰りたいと思っていたのでしょうか!?」

私の問いに対して、ほたるさんは黙り込んだ。

私は、ほたるさんに対して声をかけた。

「ほたるさん…三永《みえ》さんは、カラフトから帰還したあとは…遠縁のおじ方にいたとおっしゃられましたね。」

ほたるさんは、私に対して『そうよ。』と答えたあとわけを話した。

「三永《みえ》ちゃんは、遠縁の家できついいじめにあったと思うわよ。」
「遠縁の家できついいじめにあった?」
「うん。」
「それと、三永《みえ》さんは途中で転学した女学院《ガッコー》でもいじめられていたのですか?」

私の問いに対して、ほたるさんは首をたてに振ったあとこう言うた。

「女学院《あのガッコー》は、幼稚園から入る仕組みになっていたので中途編入はおことわりになっていたのよ…しかしながら、三永《みえ》ちゃんの場合は、やむを得ない事情があったので中途編入が認められたのよ。」

「でも三永《みえ》さんとしては…そんなこすい方法で女学院《ガッコー》へ転学することは望んでいなかった…それなのに楽ちんエスカレーター式の女学院《ガッコー》を選んだ…その結果…三永《みえ》さんは…周りの女子生徒《せいと》たちからきついいじめに遭った。」

ほたるさんは、私に対してこう言うた。

「三永《みえ》ちゃんが中途編入した女学院《ガッコー》の女子生徒《せいと》たちは、ユウフクで両親がいる子たちばかりだった…女子生徒《せいと》たちの父親の職業は、みんなかっこいい名前の職種ばかりよ…サラリーマンは…大手企業の課長以上の管理職で、年収は1000万円以上…が多かったみたいよ。」
「年収1000万円以上!?」
「うん。」
「三永《みえ》さんの遠縁のおじさまの職業は?」
「大手総合商社の部長だったわ…三永《みえ》さんが中学にあがった時には…社内取締役だったわ。」
「社内取締役?」
「うん。」

ほたるさんは、私に対して声をかけた。

「今の三永《みえ》ちゃんは、ダンナとお子さま二人がいる家庭《いえ》に帰る気は全くないわよ…警察署の職員たちは家族が仲良く暮らすことを望んでいると言うけど…三永《みえ》ちゃんが家族のもとへ帰ったら…三永《みえ》ちゃんは…またきついいじめにあうわよ!!」
「……………………。」

なんとも言えない…

私は、大きくため息をつきながらつぶやいた。
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