大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
【夕月みなと】
時は、夕方4時頃であった。
またところ変わって、延岡市出北《のべおかしいできた》にある大手繊維化学メーカーの特大工場の作業場にて…
帰り支度を終えた輝史《てるふみ》は、従業員さんたちにあいさつをしたあと工場から出ようとした。
この時、作業場にやって来た工場長が輝史《てるふみ》を呼び止めた。
「輝史《てるふみ》さん。」
「はい。」
「お時間、空いてるかな?」
「お時間、空いてるかなって…」
「わしは、輝史《てるふみ》さんと話がしたいのだよ〜」
「お話って、なんですか?」
「輝史《てるふみ》さんがきちんと将来設計《けいかく》を立てているかどうかを聞きたいのだよ…すぐ終わるから、来てくれるかな〜」
輝史《てるふみ》は、やる気のない声で『わかりました。』と言うた。
その後、輝史《てるふみ》は工場長と一緒に作業場から出た。
…………………………
時は、夜8時頃であった。
またところ変わって、借家の敷地内にて…
借家の敷地は、空き家ばかりであった。
借家の敷地に輝史《てるふみ》がいた。
輝史《てるふみ》は、工場から出たあと延岡駅前《えきまえ》にある学習塾《じゅく》へ行く予定だったが、行かなかった。
輝史《てるふみ》は、一軒だけ灯りがついている借家《いえ》を見た。
家の中に三永《みえ》さんと輝彦《てるひこ》と龍彦《たつひこ》の3人がいた。
三永《みえ》さんは、輝彦《てるひこ》に対して怒鳴り声をあげた。
三永《みえ》さんは、ダンナが借主の女《ホステス》と同棲していたことを聞いたので大激怒した。
三永《みえ》さんは、輪島の警察署の警官から強奪した拳銃《じゅう》を輝彦《てるひこ》に向けていた。
龍彦《たつひこ》は『かあさんやめろ!!』と言うて止めた。
しかし、三永《みえ》さんは『かあさんは、輝彦《このクソバカ》を撃ち殺すのよ!!あんたたちの無念を晴らすために輝彦《このクソバカ》を撃ち殺ずのよ!!』と叫んだ。
この時、輝史《てるふみ》は工場長から言われた言葉を思い出したので頭がサクラン状態におちいった。
輝史《てるふみ》は、敷地内に停めていた解体用のコマツのパワーショベルの横に置いていた赤色の携行缶を手に取った。
携行缶には、揮発油が入っていた。
輝史《てるふみ》は、携行缶に入っていた揮発油をテキストにかけながら怒り狂った。
ふざけるな…
なにが高校に行けだ!!
なにが楽しい時間を過ごすために行くだ!!
ふざけるな!!
…………………………
話は、今から4時間半前のことであった。
ところ変わって、工場内にある自販機コーナーにて…
ベンチに座っている工場長は、立っている輝史《てるふみ》に対してやさしい声で言うた。
「輝史《てるふみ》さん。」
「はい。」
「高校受験《じゅけん》に必要な学力はついたかな?」
「えっ…少しずつは…ついてます。」
「学力はついているのだね。」
輝史《てるふみ》は、工場長に対してこう言うた。
「工場長。」
「どうしたのかな?」
「工場長は、どうして上の学校に行かなかったのですか?…実家《いえ》が貧しいから上の学校に行かなかったと言いますが…貧しい家庭の子どもは上の学校へ行く権利がないと言うことでしょうか?」
工場長は、困った声で言い返した。
「権利はないとは言ってないよ…わしの実家《いえ》が貧しかったから…」
「貧しかったからなんだと言うのですか!?」
「実家《いえ》を助けるために上の学校へ行くことをあきらめただけだよ。」
「工場長!!」
「上の学校へ進学したあとは高額な費用が発生するのだよ!!あの時、実家《いえ》には高額な費用を払うお金が一銭もなかったのだよ!!」
「工場長!!ほんとうのことを言うてください!!」
「だから、実家《いえ》には高額な費用を払うお金が一銭もなかったのだよ!!父親の酒が原因で貯蓄がコカツしたのだよ!!」
「工場長!!オレも限度が来たから言わせてもらいます!!工場長はオレにどうして欲しいのですか!?」
「どうして欲しいって、高校に行ってほしいのだよ!!」
「高校に行けだと!!」
「わしは、制服姿の輝史《てるふみ》さんが希望に満ちあふれた表情でおともだちと一緒にガッコーの門をくぐる様子が見たいのだよ!!」
「ふざけるなクソバカ!!あんたにとって高校《ガッコー》とはなんだよ!!」
「おともだちと楽しい時間を過ごす場所だよ!!わしは楽しい時間がなかったのだよ!!」
「ふざけるなクソバカ!!」
(ドカッ!!)
思い切りブチ切れた輝史《てるふみ》は、工場長を突き飛ばしたあとその場から走り去った。
突き飛ばされた工場長は、全身をブルブルと震わせながら『あ〜なさけない〜』とつぶやいた。
輝史《てるふみ》さん…
高校時代がなかったら…
輝史《てるふみ》さんの人生が不利になるのだよ…
再就職…
結婚…
…がむずかしくなるのだよ…
輝史《てるふみ》さんが困るのだよ…
輝史《てるふみ》さん…
高校に行ってくれ…
……………………………
またところ変わって、借家の敷地にて…
思い切りブチ切れた輝史《てるふみ》は、携行缶に入っていた揮発油を借家と敷地に生えている枯れ草にかけたあと隠し持っていた100円ライターを取り出した。
(カチ…ゴー!!)
輝史《てるふみ》は、借家と枯れ草と重機に火を放ったあとその場から逃走した。
この時、家の中にいた三永《みえ》さんと輝彦《てるひこ》と龍彦《たつひこ》が大火にのまれて亡くなった。
…………………………
時は、11月2日の朝8時頃であった。
またところ変わって、大手繊維化学メーカーの特大工場の敷地内にて…
(グォーン!!グォーン!!グォーン!!ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!)
敷地内に強烈な悲鳴が響いた。
工場内に車両総重量6トンのミツビシフソウのユニックが暴走していた。
ユニックを運転していたのは輝史《てるふみ》だった。
輝史《てるふみ》は、敷地内で逃げ回っている従業員さんたちをはねながら敷地内を暴走した。
ユニックは、工場内にある倉庫に保管していた荷物にぶつかったと同時に止まった。
輝史《てるふみ》は、トラックから降りたあとナイフを振り回しながら暴れた。
この時、輝史《てるふみ》は止めに入った工場長をナイフで刺して殺した。
その後も輝史《てるふみ》は工場内で暴れ回った。
事件発生から30分後であった。
輝史《てるふみ》は、駆けつけてきた警官たち80人によって取り押さえられたあと手錠をかけられた。
この事件で工場長と従業員さんたち4人が死亡した。
少なくとも40人前後の従業員さんたちが負傷した。
事件が発生した関係で、工場は2〜3日にわたって操業停止した。
……………………………
またところ変わって、延岡市出北《のべおかしいできた》にある大手繊維化学メーカーの特大工場の作業場にて…
帰り支度を終えた輝史《てるふみ》は、従業員さんたちにあいさつをしたあと工場から出ようとした。
この時、作業場にやって来た工場長が輝史《てるふみ》を呼び止めた。
「輝史《てるふみ》さん。」
「はい。」
「お時間、空いてるかな?」
「お時間、空いてるかなって…」
「わしは、輝史《てるふみ》さんと話がしたいのだよ〜」
「お話って、なんですか?」
「輝史《てるふみ》さんがきちんと将来設計《けいかく》を立てているかどうかを聞きたいのだよ…すぐ終わるから、来てくれるかな〜」
輝史《てるふみ》は、やる気のない声で『わかりました。』と言うた。
その後、輝史《てるふみ》は工場長と一緒に作業場から出た。
…………………………
時は、夜8時頃であった。
またところ変わって、借家の敷地内にて…
借家の敷地は、空き家ばかりであった。
借家の敷地に輝史《てるふみ》がいた。
輝史《てるふみ》は、工場から出たあと延岡駅前《えきまえ》にある学習塾《じゅく》へ行く予定だったが、行かなかった。
輝史《てるふみ》は、一軒だけ灯りがついている借家《いえ》を見た。
家の中に三永《みえ》さんと輝彦《てるひこ》と龍彦《たつひこ》の3人がいた。
三永《みえ》さんは、輝彦《てるひこ》に対して怒鳴り声をあげた。
三永《みえ》さんは、ダンナが借主の女《ホステス》と同棲していたことを聞いたので大激怒した。
三永《みえ》さんは、輪島の警察署の警官から強奪した拳銃《じゅう》を輝彦《てるひこ》に向けていた。
龍彦《たつひこ》は『かあさんやめろ!!』と言うて止めた。
しかし、三永《みえ》さんは『かあさんは、輝彦《このクソバカ》を撃ち殺すのよ!!あんたたちの無念を晴らすために輝彦《このクソバカ》を撃ち殺ずのよ!!』と叫んだ。
この時、輝史《てるふみ》は工場長から言われた言葉を思い出したので頭がサクラン状態におちいった。
輝史《てるふみ》は、敷地内に停めていた解体用のコマツのパワーショベルの横に置いていた赤色の携行缶を手に取った。
携行缶には、揮発油が入っていた。
輝史《てるふみ》は、携行缶に入っていた揮発油をテキストにかけながら怒り狂った。
ふざけるな…
なにが高校に行けだ!!
なにが楽しい時間を過ごすために行くだ!!
ふざけるな!!
…………………………
話は、今から4時間半前のことであった。
ところ変わって、工場内にある自販機コーナーにて…
ベンチに座っている工場長は、立っている輝史《てるふみ》に対してやさしい声で言うた。
「輝史《てるふみ》さん。」
「はい。」
「高校受験《じゅけん》に必要な学力はついたかな?」
「えっ…少しずつは…ついてます。」
「学力はついているのだね。」
輝史《てるふみ》は、工場長に対してこう言うた。
「工場長。」
「どうしたのかな?」
「工場長は、どうして上の学校に行かなかったのですか?…実家《いえ》が貧しいから上の学校に行かなかったと言いますが…貧しい家庭の子どもは上の学校へ行く権利がないと言うことでしょうか?」
工場長は、困った声で言い返した。
「権利はないとは言ってないよ…わしの実家《いえ》が貧しかったから…」
「貧しかったからなんだと言うのですか!?」
「実家《いえ》を助けるために上の学校へ行くことをあきらめただけだよ。」
「工場長!!」
「上の学校へ進学したあとは高額な費用が発生するのだよ!!あの時、実家《いえ》には高額な費用を払うお金が一銭もなかったのだよ!!」
「工場長!!ほんとうのことを言うてください!!」
「だから、実家《いえ》には高額な費用を払うお金が一銭もなかったのだよ!!父親の酒が原因で貯蓄がコカツしたのだよ!!」
「工場長!!オレも限度が来たから言わせてもらいます!!工場長はオレにどうして欲しいのですか!?」
「どうして欲しいって、高校に行ってほしいのだよ!!」
「高校に行けだと!!」
「わしは、制服姿の輝史《てるふみ》さんが希望に満ちあふれた表情でおともだちと一緒にガッコーの門をくぐる様子が見たいのだよ!!」
「ふざけるなクソバカ!!あんたにとって高校《ガッコー》とはなんだよ!!」
「おともだちと楽しい時間を過ごす場所だよ!!わしは楽しい時間がなかったのだよ!!」
「ふざけるなクソバカ!!」
(ドカッ!!)
思い切りブチ切れた輝史《てるふみ》は、工場長を突き飛ばしたあとその場から走り去った。
突き飛ばされた工場長は、全身をブルブルと震わせながら『あ〜なさけない〜』とつぶやいた。
輝史《てるふみ》さん…
高校時代がなかったら…
輝史《てるふみ》さんの人生が不利になるのだよ…
再就職…
結婚…
…がむずかしくなるのだよ…
輝史《てるふみ》さんが困るのだよ…
輝史《てるふみ》さん…
高校に行ってくれ…
……………………………
またところ変わって、借家の敷地にて…
思い切りブチ切れた輝史《てるふみ》は、携行缶に入っていた揮発油を借家と敷地に生えている枯れ草にかけたあと隠し持っていた100円ライターを取り出した。
(カチ…ゴー!!)
輝史《てるふみ》は、借家と枯れ草と重機に火を放ったあとその場から逃走した。
この時、家の中にいた三永《みえ》さんと輝彦《てるひこ》と龍彦《たつひこ》が大火にのまれて亡くなった。
…………………………
時は、11月2日の朝8時頃であった。
またところ変わって、大手繊維化学メーカーの特大工場の敷地内にて…
(グォーン!!グォーン!!グォーン!!ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!)
敷地内に強烈な悲鳴が響いた。
工場内に車両総重量6トンのミツビシフソウのユニックが暴走していた。
ユニックを運転していたのは輝史《てるふみ》だった。
輝史《てるふみ》は、敷地内で逃げ回っている従業員さんたちをはねながら敷地内を暴走した。
ユニックは、工場内にある倉庫に保管していた荷物にぶつかったと同時に止まった。
輝史《てるふみ》は、トラックから降りたあとナイフを振り回しながら暴れた。
この時、輝史《てるふみ》は止めに入った工場長をナイフで刺して殺した。
その後も輝史《てるふみ》は工場内で暴れ回った。
事件発生から30分後であった。
輝史《てるふみ》は、駆けつけてきた警官たち80人によって取り押さえられたあと手錠をかけられた。
この事件で工場長と従業員さんたち4人が死亡した。
少なくとも40人前後の従業員さんたちが負傷した。
事件が発生した関係で、工場は2〜3日にわたって操業停止した。
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