大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【愛の終着駅・その2】

時は、夕方5時半頃であった。

またところ変わって、日奈久温泉街《おんせんがい》にある旅館にて…

この時間、私は露天風呂に入っていた。

露天風呂に入っている私は、八代亜紀さんの歌で『愛の終着駅』を歌いながら夕暮れ時の八代海《うみ》を見つめていた。

きょうもまた…

1日が…

終わった…

放浪《このたび》は…

いつになれば…

終わるのか…

…………………………

それから数分後であった。

西の空を染めていた夕暮れの色が少しずつ薄れていた。

夜の色に染まった東の空に小さな星がきらめいていた。

私は、小さな星を見つめた。

………………………………

ところ変わって、星空の世界にて…

小さな星くずがたくさん流れている川のほとりに深眠の私と桜子たち(80億39人)がいた。

桜子たち(80億39人)は、深眠の私の体にキスをしていた。

みどりを乳房《むね》に抱っこしているアンナは、小さな星くずたちが流れている川に入っていた。

みどりを乳房《むね》に抱っこしているアンナは、泣いていた。

「ワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーン…ワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーン…」

アンナの両目からたくさんの涙があふれていた。

アンナがこぼした涙のしずくが川にしたたり落ちた。

小さな星くずたちは、音を立てながら空の下へ一気に流れ落ちた。

………………………………

時は、夜7時過ぎであった。

またところ変わって、私が宿泊している8畳の和室にて…

テーブルの真ん中にイワタニのカセットコンロが置かれていた。

カセットコンロの上には、鍋ものが入っている土鍋がのっていた。

カセットコンロのまわりには、酢の物とからし蓮根(揚げ物)と白水(焼酎)の水割りが置かれていた。

私は、ひとりで夕食を摂っていた。

……………………………

私が白水の水割りをひとくちのんでいた時だった。

私の両目からたくさんの涙があふれた。

「うううううううううううううううううううううううううううううううう…ひとりで生きて行くことはできないよ…ううううううううううううううううううううううううううううううう…ひとりで生きて行くことはできないよ…ううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう…」

震える声で泣いている私は、白水の水割りを半分のんだあとからし蓮根(揚げ物)を食べた。

……………………………
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