大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
【もう戻れない】
それからまた2分後であった。
私は、伊佐山《いさやま》さんの娘さんに対して声をかけた。
「あの〜、たいへんもうしわけない話でございますが…熊代さんの奥さまがおっしゃられた話とさきほど聞いた話が異なっていたので…頭がコンランしたのです…娘さんにもう一度おたずねしますが、熊代さんの奥さまは、説得した人に対して暴力をふるった…セヴァスチャンじいさんはチャラい格好をした男がこわいのでふたりの結婚をみとめた…後に私の異父兄弟《きょうだい》にあたる男の子二人を出産した…その前に、実母《はは》がリュウザンしていたことを話しました…ですが、娘さんはお父さまの説得に素直に応じたあと日本《ないち》へ帰った…とおっしゃられました…あの…熊代さんの奥さまがおっしゃられた話と娘さんがおっしゃられた話のどちらがほんとうの話ですか?」
伊佐山《いさやま》さんの娘さんは、私に対してこう答えた。
「うちが話した話です。」
「そうですか…それじゃあ、熊代さんの奥さまがおっしゃられた話は…ウソだった…と言うことでしょうか?」
「熊代の奥さまはウソ話をするのが得意なのですよ。」
なんてこった…
それじゃあ、えびの市で熊代さんの奥さまから聞いた話はウソ話だった…
私はこの時、熊代さんの奥さまがおっしゃられたウソ話にだまされたことに気がついた。
その上で私は伊佐山《いさやま》さんの娘さんに声をかけた。
「あの〜、もう一度はじめに戻りますが…伊佐山《いさやま》さんは、チャラい格好をした男から暴力をふるわれた男性に変わってチャラい格好をした男の説得に出ました…チャラい格好をした男は、伊佐山《いさやま》さんの説得に素直に応じて日本《ないち》へ帰られました…となりますと、熊代さんの奥さまがおっしゃられた話には至らないのです…お話しを聞いてますか?」
「すみません…ちょっとよそ見をしていました。」
「よそ見しないでください!!…話をつづけます…熊代さんの奥さまと宇城田《うきた》のおかみさんは、チャラい格好をした男がセヴァスチャンじいさんの隠し子であったとおっしゃられました…そのことについてはどうでしょうか?」
「それはほんとうです。」
「分かりました…チャラい格好をした男はセヴァスチャンじいさんの隠し子であったと言うことはほんとうであると処理しました…チャラい男がお父さまの説得に素直に応じた…その後は満州《げんち》に来ていなかった…でよろしいでしょうか?」
「そのチャラい格好の男は、親御《おや》の言うことを聞いて…大学に復学しました…社会に出てまじめに働きました…大戦末期に徴兵されたあとインパール(ミャンマー)へ行きました…そして…戦地で玉砕しました。」
「それはほんとうの話ですか?」
「ほんとうの話です…その話は、父の知人の方から聞きました。」
「それを証明できるものはございますか?」
「こちらです。」
伊佐山《いさやま》さんの娘さんは、私に対して玉砕した人の通達の書面を渡した。
書面は、ラミネート加工された形で保存されていた。
私は、ラミネート加工された書面をじっと見たあと娘さんに返した。
「お返しします。」
ラミネート加工された書面を娘さんに返した私は、改めて娘さんに声をかけた。
「これでチャラい格好の男がセヴァスチャンじいさんと実母《はは》と一緒に暮らしていたと言う説が消えました…あの、ほんとうのことを話していただけますか!?」
「分かりました。」
このあと、伊佐山《いさやま》さんの娘さんは私に対してほんとうのことを話した。
………………………………
私は、伊佐山《いさやま》さんの娘さんに対して声をかけた。
「あの〜、たいへんもうしわけない話でございますが…熊代さんの奥さまがおっしゃられた話とさきほど聞いた話が異なっていたので…頭がコンランしたのです…娘さんにもう一度おたずねしますが、熊代さんの奥さまは、説得した人に対して暴力をふるった…セヴァスチャンじいさんはチャラい格好をした男がこわいのでふたりの結婚をみとめた…後に私の異父兄弟《きょうだい》にあたる男の子二人を出産した…その前に、実母《はは》がリュウザンしていたことを話しました…ですが、娘さんはお父さまの説得に素直に応じたあと日本《ないち》へ帰った…とおっしゃられました…あの…熊代さんの奥さまがおっしゃられた話と娘さんがおっしゃられた話のどちらがほんとうの話ですか?」
伊佐山《いさやま》さんの娘さんは、私に対してこう答えた。
「うちが話した話です。」
「そうですか…それじゃあ、熊代さんの奥さまがおっしゃられた話は…ウソだった…と言うことでしょうか?」
「熊代の奥さまはウソ話をするのが得意なのですよ。」
なんてこった…
それじゃあ、えびの市で熊代さんの奥さまから聞いた話はウソ話だった…
私はこの時、熊代さんの奥さまがおっしゃられたウソ話にだまされたことに気がついた。
その上で私は伊佐山《いさやま》さんの娘さんに声をかけた。
「あの〜、もう一度はじめに戻りますが…伊佐山《いさやま》さんは、チャラい格好をした男から暴力をふるわれた男性に変わってチャラい格好をした男の説得に出ました…チャラい格好をした男は、伊佐山《いさやま》さんの説得に素直に応じて日本《ないち》へ帰られました…となりますと、熊代さんの奥さまがおっしゃられた話には至らないのです…お話しを聞いてますか?」
「すみません…ちょっとよそ見をしていました。」
「よそ見しないでください!!…話をつづけます…熊代さんの奥さまと宇城田《うきた》のおかみさんは、チャラい格好をした男がセヴァスチャンじいさんの隠し子であったとおっしゃられました…そのことについてはどうでしょうか?」
「それはほんとうです。」
「分かりました…チャラい格好をした男はセヴァスチャンじいさんの隠し子であったと言うことはほんとうであると処理しました…チャラい男がお父さまの説得に素直に応じた…その後は満州《げんち》に来ていなかった…でよろしいでしょうか?」
「そのチャラい格好の男は、親御《おや》の言うことを聞いて…大学に復学しました…社会に出てまじめに働きました…大戦末期に徴兵されたあとインパール(ミャンマー)へ行きました…そして…戦地で玉砕しました。」
「それはほんとうの話ですか?」
「ほんとうの話です…その話は、父の知人の方から聞きました。」
「それを証明できるものはございますか?」
「こちらです。」
伊佐山《いさやま》さんの娘さんは、私に対して玉砕した人の通達の書面を渡した。
書面は、ラミネート加工された形で保存されていた。
私は、ラミネート加工された書面をじっと見たあと娘さんに返した。
「お返しします。」
ラミネート加工された書面を娘さんに返した私は、改めて娘さんに声をかけた。
「これでチャラい格好の男がセヴァスチャンじいさんと実母《はは》と一緒に暮らしていたと言う説が消えました…あの、ほんとうのことを話していただけますか!?」
「分かりました。」
このあと、伊佐山《いさやま》さんの娘さんは私に対してほんとうのことを話した。
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