大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【北の螢・その3】

(ウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウー…キーッ!!)

日付が変わって、11月30日の深夜1時過ぎであった。

別荘の敷地内にトヨタカムリの黒パトがけたたましいサイレンを鳴らしながら急停車した。

(バタン)

後部座席のドアがひらいたあと、ものすごい血相を浮かべているほたるさんが降りた。

「よーくん早く!!」

後部座席から私の怒鳴り声が響いた。

「今降りるよ!!」

このあと、ショルダーバックを持っている私が後部座席から降りた。

私が黒パトから降りた時であった。

別荘の敷地内に串間市の広域消防本部の消防車とポンプ車と宮崎県警《けんけい》のニッサンセドリックのパトカー10台がけたたましいサイレンを鳴らしながら停車していたのを見た。

ほたるさんは、私に対して声をかけた。

「よーくんあれ見て!!」

私は、ほたるさんが示した方向を見た。

この時、20キロ離れた場所にある貸別荘がグレンの炎をあげながら燃えている様子が見えた。

(パタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタパタ…)

この時であった。

グレンの炎をあげながら燃えている別荘の上空に陸上自衛隊のヘリコプター3機がプロペラ音を鳴らしながら旋回していた。

火災現場は、きわめて危険な状態におちいった。

火災現場から半径20キロ圏内のエリアが立入禁止になった。

警察と消防は、付近で爆発が起きていたなどの理由で遺体の回収がコンナンになったので現場検証などを断念した。

完全に鎮火するまでには、相当な時間がかかるようだ。

火災現場の別荘で暮らしていた高齢の男性の身元は『住所不定・本籍不詳のクスハシハルヨシ』であると警察から発表された。

もう一人の男の遺体の身元は、りほこを殺した男であったと言うことも発表された。

警察から発表された内容を聞いた私は、あきらめた。

セヴァスチャンじいさんは死んだ…

セヴァスチャンじいさんが生きていたは大ウソだった…

また私は…

ニセ情報にだまされた…

一体、なにがどうなっているのだよ!!

…………………………
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