大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
第99話・難破船
【外は白い雪の夜】
(ウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウー…キーッ!!)
時は、12月1日の夜10時過ぎであった。
ところ変わって、鹿児島市中心部にある警察署の正面玄関前にて…
警察署の正面玄関の前にニッサンセドリックの黒パトがけたたましいサイレンを鳴らしながら到着した。
黒パトが急停車したあと、玄関で待機していた警察官が後部座席のドアをあけた。
ショルダーバックを持っている私は、後部座席から降りた。
後部座席のドアをあけた警察官は、黒パトから降りた私に対して声をかけた。
「コリントイワマツヨシタカグラマシーさまでございますね。」
「はい、コリントです。」
「ご案内いたします。」
ショルダーバックを持って黒パトから降りた私は、警察官と一緒に警察署内《しょない》に入った。
……………………………
またところ変わって、取調室の入り口にて…
私を案内した警察官は、取調室のカベについているトビラをあけた。
トビラの向こう側に取調室の様子が写っていた。
取調室に熊代さんと刑事課の刑事たち8人がいた。
熊代さんが…
ケーサツに逮捕された?
…………………………
警察官は、私に対して声をかけた。
「お知り合いの方でございますか?」
「はい。」
私は、熊代さんに対して声をかけた。
「おまわりさん。」
「何でしょうか?」
「熊代さんは、なんの容疑で逮捕されたのですか?」
「キセル乗車をしていたので逮捕しました。」
「キセル乗車?」
「宮崎駅から特急列車《れっしゃ》に乗った男がキセル乗車をしていた…と言う知らせを受けて…逮捕しました。」
「そうですか…分かりました。」
私は、取調室にいる熊代さんの背中を冷めた目つきで見たあとその場から立ち去った。
…………………………
またところ変わって、取調室の中にて…
熊代さんは、向かいに座っている男性刑事に対してこう言うた。
「私は…ここで人生を終えるつもりでいます。」
男性刑事は、熊代さんに対してこう言うた。
「それはどう言う意味だ?」
熊代さんは、ものすごく悲しげな表情で男性刑事に言うた。
「先月末に都井岬の近くにある貸別荘で発生した放火殺人事件のことを話します…別荘の住人であった高齢の男性を殺したのは…わたくしでございます。」
向かいに座っている男性刑事は、熊代さんに対して『くわしく、話してください。』と言うた。
熊代さんは、向かいに座っている男性刑事に対してセヴァスチャンじいさんを殺したことと別荘に放火したことをキョウジュツした。
「わたくしは…事件が発生した時…債権者《しゃっきんとり》に追われていたのです…逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて…逃げ回った末に、貸別荘の敷地に迷い込んだのです。」
「その時の様子をくわしく話してください。」
「わたくしが別荘に来た時でした…浴室の脱衣場から女性の泣き叫ぶ声とじいさんの泣きそうな声を聞いたのです。」
「それを聞いたあなたは、別荘のどのあたりから中に入ったのですか?」
「勝手口です。」
「どうやって入ったのですか?」
「近くにあった赤レンガでガラス戸を叩きこわしました…その後…脱衣場へ行きました。」
熊代さんは、脱衣場で起こった出来事を男性刑事に話した。
「じいさんは、女性が着ていた肌着を破ろうとしていたので止めました。」
後ろに立っていた若手の男性刑事が怒った声で言うた。
「なんで住人の男性を殺したのですか?」
熊代さんは、若手の男性刑事の問いに対してこう答えた。
「殺す気はありませんでした!!わたくしは、高齢の男性に対して『われに帰れ!!』と言うて自制を呼びかけました!!…しかし、高齢の男性が凶器を忍ばせていたので…押さえつけました。」
「高齢の男性は、あなたに押さえつけられたことが原因で窒息死した…のですね。」
「いいえ!!…わたくしは…高齢の男性に殴る蹴るの暴行を加えた…その後、ナタで斬《き》りつけて…殺しました。」
「どうしてそんなひどいことをしたのですか?」
「わたくしは、被害者の女性を助けるためにしたのです!!…被害者の女性を助けなければならなかった…高齢の男性は、女性をレイプしたのです!!」
「分かりました…その後あなたは、別荘に放火しましたね。」
「しました…高齢の男性は、被害者の女性をレイプしたので…」
「ゲンバツを加えるために別荘に放火したのだね。」
熊代さんは、弱々しい声で『まちがいありません。』と答えた。
若手の男性刑事は、熊代さんに対してこう言うた。
「別荘の敷地に迷い込んできた若い男性をなんで殺したのですか?」
熊代さんは、ものすごく怒った声で答えた。
「刃物でわたくしを殺そうとしたのです!!わたくしは、身を守るためにナタで若い男を殺しました。」
向かいに座っている男性刑事が『ほんとうですか?』と熊代さんに言うた。
熊代さんは『ほんとうです。』と答えたあと『わたくしは、極度のノイローゼにおちいったことが原因で精神シッカンがあります!!』と主張した。
その後、熊代さんは意味不明の言葉を言いまくった。
鹿児島県警《ケーサツ》は、熊代さんに対する捜査を中止した。
熊代さんは、処分保留でシャクホウされたあとケーサツが指定した医療機関に措置入院することになった。
………………………………
時は、12月2日の午後1時過ぎであった。
またところ変わって、鹿屋市内にある安夫夫婦の家にて…
家の広間に安夫夫婦と安時《やすとき》・みひろと韓国からお越しになられた子どものいない夫婦二組と鹿児島県庁《けんちょう》の児童福祉課の女性職員がいた。
安典《やすのり》が別居中の妻の意向を無視する形でリコンを強行した。
同時に、東京で暮らしていた時に勤務していた総合商社《かいしゃ》を勝手にやめた。
その上に、安典《やすのり》が育児をしないなど…
自分勝手を通しつづけた。
安時《やすとき》とみひろを日本国外《こくがい》へ出すと訣意《けつい》した安夫夫婦は、鹿児島県庁《けんちょう》の児童福祉課に電話して助けを求めた。
この日、安時《やすとき》とみひろが海外養子縁組で韓国へ行くことが決定した。
……………………………
文子は、安時《やすとき》とみひろに対して心苦しい表情を浮かべながら言うた。
「安時《やすとき》、みひろ…二人にはもうしわけないけど、この家から出なければならなくなったのよ。」
文子からトートツに言われたみひろは、つらそうな声で『どうして?』と言うた。
文子は、心苦しい表情でみひろに言うた。
「おとーさんが自分勝手な性格になったからよ。」
みひろは、なおも『どうして?』と言うた。
文子は、あつかましい声でみひろに言うた。
「あなたたちのおとーさんは、お兄ちゃんとみひろが大キライと言うたのよ!!」
文子は、ものすごくつらい表情でみひろに言うた。
「おとーさんが自分勝手な性格になった原因は、おばちゃんにあるのよ…おばちゃんがおとーさんを甘やかしたことが原因で自分勝手な性格になったのよ…ほんとうにごめんね。」
女子職員は、安時《やすとき》とみひろに対して過度に優しい声で言うた。
「お兄ちゃんとみひろちゃんは、安定した家庭で暮らしたいよね。」
女子職員の問いに対して、安時《やすとき》とみひろは答えなかった。
女子職員は、安時《やすとき》とみひろに対して過度に優しい声で言うた。
「それじゃあ、おとーさんとおかーさんはどうだったの?…おとーさんとおかーさんは、心身ともに安定していたのかな?」
女子職員の問いに対して、安時《やすとき》とみひろは答えなかった。
女子職員は、安時《やすとき》とみひろに対して困った声で言うた。
「ふたりとも、だまっていたらわからないわよ。」
安時《やすとき》とみひろがひとことも言わなかった。
女子職員さんは、困った声で言うた。
「おふたりが韓国へ行くことは訣《き》まったのよ…ふたりは『イヤだ』と言うけど、この家で暮らして行くことはできなくなるのよ。」
夫婦二組のうち、一組の夫婦の妻が優しい声で言うた。
「だったらうちで暮らしましょうね…わたしたち夫婦は心身ともに安定しているから大丈夫よ〜」
「そうだよ…大丈夫だよ。」
安時《やすとき》とみひろは、ひとことも言わなかった。
女子職員は、ものすごく困った声で言うた。
「ふたりとも、なにが気に入らないの?…お二方の夫婦はとてもいい人よ。」
安時《やすとき》とみひろは、席から立ち上がったあと『フン』と言うた。
その後、話し合いの席から走って逃げた。
「ふたりとも待ちなさい!!」
文子は、ものすごく怒った声で安時《やすとき》とみひろに言うた。
しかし、安時《やすとき》とみひろの耳に文子の声は届かなかった。
文子は、二組の夫婦に対して『すみませんでした〜』と言うてわびた。
二組の夫婦は『大丈夫ですよ。』と優しく答えた。
………………………
またところ変わって、ハローワークの前にて…
安典《やすのり》は、求人票を一件ずつみながら職探しをしていた。
安時《やすとき》とみひろが喜んでいる顔がみたい…
安典《やすのり》は、そう思いながら職探しにほんそうしていた。
しかし、この日も仕事は見つからなかった。
安典《やすのり》の心の中であせりが出始めた。
どうすればいいのだ…
どうしたらいいのだ…
……………………………
時は、12月1日の夜10時過ぎであった。
ところ変わって、鹿児島市中心部にある警察署の正面玄関前にて…
警察署の正面玄関の前にニッサンセドリックの黒パトがけたたましいサイレンを鳴らしながら到着した。
黒パトが急停車したあと、玄関で待機していた警察官が後部座席のドアをあけた。
ショルダーバックを持っている私は、後部座席から降りた。
後部座席のドアをあけた警察官は、黒パトから降りた私に対して声をかけた。
「コリントイワマツヨシタカグラマシーさまでございますね。」
「はい、コリントです。」
「ご案内いたします。」
ショルダーバックを持って黒パトから降りた私は、警察官と一緒に警察署内《しょない》に入った。
……………………………
またところ変わって、取調室の入り口にて…
私を案内した警察官は、取調室のカベについているトビラをあけた。
トビラの向こう側に取調室の様子が写っていた。
取調室に熊代さんと刑事課の刑事たち8人がいた。
熊代さんが…
ケーサツに逮捕された?
…………………………
警察官は、私に対して声をかけた。
「お知り合いの方でございますか?」
「はい。」
私は、熊代さんに対して声をかけた。
「おまわりさん。」
「何でしょうか?」
「熊代さんは、なんの容疑で逮捕されたのですか?」
「キセル乗車をしていたので逮捕しました。」
「キセル乗車?」
「宮崎駅から特急列車《れっしゃ》に乗った男がキセル乗車をしていた…と言う知らせを受けて…逮捕しました。」
「そうですか…分かりました。」
私は、取調室にいる熊代さんの背中を冷めた目つきで見たあとその場から立ち去った。
…………………………
またところ変わって、取調室の中にて…
熊代さんは、向かいに座っている男性刑事に対してこう言うた。
「私は…ここで人生を終えるつもりでいます。」
男性刑事は、熊代さんに対してこう言うた。
「それはどう言う意味だ?」
熊代さんは、ものすごく悲しげな表情で男性刑事に言うた。
「先月末に都井岬の近くにある貸別荘で発生した放火殺人事件のことを話します…別荘の住人であった高齢の男性を殺したのは…わたくしでございます。」
向かいに座っている男性刑事は、熊代さんに対して『くわしく、話してください。』と言うた。
熊代さんは、向かいに座っている男性刑事に対してセヴァスチャンじいさんを殺したことと別荘に放火したことをキョウジュツした。
「わたくしは…事件が発生した時…債権者《しゃっきんとり》に追われていたのです…逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて…逃げ回った末に、貸別荘の敷地に迷い込んだのです。」
「その時の様子をくわしく話してください。」
「わたくしが別荘に来た時でした…浴室の脱衣場から女性の泣き叫ぶ声とじいさんの泣きそうな声を聞いたのです。」
「それを聞いたあなたは、別荘のどのあたりから中に入ったのですか?」
「勝手口です。」
「どうやって入ったのですか?」
「近くにあった赤レンガでガラス戸を叩きこわしました…その後…脱衣場へ行きました。」
熊代さんは、脱衣場で起こった出来事を男性刑事に話した。
「じいさんは、女性が着ていた肌着を破ろうとしていたので止めました。」
後ろに立っていた若手の男性刑事が怒った声で言うた。
「なんで住人の男性を殺したのですか?」
熊代さんは、若手の男性刑事の問いに対してこう答えた。
「殺す気はありませんでした!!わたくしは、高齢の男性に対して『われに帰れ!!』と言うて自制を呼びかけました!!…しかし、高齢の男性が凶器を忍ばせていたので…押さえつけました。」
「高齢の男性は、あなたに押さえつけられたことが原因で窒息死した…のですね。」
「いいえ!!…わたくしは…高齢の男性に殴る蹴るの暴行を加えた…その後、ナタで斬《き》りつけて…殺しました。」
「どうしてそんなひどいことをしたのですか?」
「わたくしは、被害者の女性を助けるためにしたのです!!…被害者の女性を助けなければならなかった…高齢の男性は、女性をレイプしたのです!!」
「分かりました…その後あなたは、別荘に放火しましたね。」
「しました…高齢の男性は、被害者の女性をレイプしたので…」
「ゲンバツを加えるために別荘に放火したのだね。」
熊代さんは、弱々しい声で『まちがいありません。』と答えた。
若手の男性刑事は、熊代さんに対してこう言うた。
「別荘の敷地に迷い込んできた若い男性をなんで殺したのですか?」
熊代さんは、ものすごく怒った声で答えた。
「刃物でわたくしを殺そうとしたのです!!わたくしは、身を守るためにナタで若い男を殺しました。」
向かいに座っている男性刑事が『ほんとうですか?』と熊代さんに言うた。
熊代さんは『ほんとうです。』と答えたあと『わたくしは、極度のノイローゼにおちいったことが原因で精神シッカンがあります!!』と主張した。
その後、熊代さんは意味不明の言葉を言いまくった。
鹿児島県警《ケーサツ》は、熊代さんに対する捜査を中止した。
熊代さんは、処分保留でシャクホウされたあとケーサツが指定した医療機関に措置入院することになった。
………………………………
時は、12月2日の午後1時過ぎであった。
またところ変わって、鹿屋市内にある安夫夫婦の家にて…
家の広間に安夫夫婦と安時《やすとき》・みひろと韓国からお越しになられた子どものいない夫婦二組と鹿児島県庁《けんちょう》の児童福祉課の女性職員がいた。
安典《やすのり》が別居中の妻の意向を無視する形でリコンを強行した。
同時に、東京で暮らしていた時に勤務していた総合商社《かいしゃ》を勝手にやめた。
その上に、安典《やすのり》が育児をしないなど…
自分勝手を通しつづけた。
安時《やすとき》とみひろを日本国外《こくがい》へ出すと訣意《けつい》した安夫夫婦は、鹿児島県庁《けんちょう》の児童福祉課に電話して助けを求めた。
この日、安時《やすとき》とみひろが海外養子縁組で韓国へ行くことが決定した。
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文子は、安時《やすとき》とみひろに対して心苦しい表情を浮かべながら言うた。
「安時《やすとき》、みひろ…二人にはもうしわけないけど、この家から出なければならなくなったのよ。」
文子からトートツに言われたみひろは、つらそうな声で『どうして?』と言うた。
文子は、心苦しい表情でみひろに言うた。
「おとーさんが自分勝手な性格になったからよ。」
みひろは、なおも『どうして?』と言うた。
文子は、あつかましい声でみひろに言うた。
「あなたたちのおとーさんは、お兄ちゃんとみひろが大キライと言うたのよ!!」
文子は、ものすごくつらい表情でみひろに言うた。
「おとーさんが自分勝手な性格になった原因は、おばちゃんにあるのよ…おばちゃんがおとーさんを甘やかしたことが原因で自分勝手な性格になったのよ…ほんとうにごめんね。」
女子職員は、安時《やすとき》とみひろに対して過度に優しい声で言うた。
「お兄ちゃんとみひろちゃんは、安定した家庭で暮らしたいよね。」
女子職員の問いに対して、安時《やすとき》とみひろは答えなかった。
女子職員は、安時《やすとき》とみひろに対して過度に優しい声で言うた。
「それじゃあ、おとーさんとおかーさんはどうだったの?…おとーさんとおかーさんは、心身ともに安定していたのかな?」
女子職員の問いに対して、安時《やすとき》とみひろは答えなかった。
女子職員は、安時《やすとき》とみひろに対して困った声で言うた。
「ふたりとも、だまっていたらわからないわよ。」
安時《やすとき》とみひろがひとことも言わなかった。
女子職員さんは、困った声で言うた。
「おふたりが韓国へ行くことは訣《き》まったのよ…ふたりは『イヤだ』と言うけど、この家で暮らして行くことはできなくなるのよ。」
夫婦二組のうち、一組の夫婦の妻が優しい声で言うた。
「だったらうちで暮らしましょうね…わたしたち夫婦は心身ともに安定しているから大丈夫よ〜」
「そうだよ…大丈夫だよ。」
安時《やすとき》とみひろは、ひとことも言わなかった。
女子職員は、ものすごく困った声で言うた。
「ふたりとも、なにが気に入らないの?…お二方の夫婦はとてもいい人よ。」
安時《やすとき》とみひろは、席から立ち上がったあと『フン』と言うた。
その後、話し合いの席から走って逃げた。
「ふたりとも待ちなさい!!」
文子は、ものすごく怒った声で安時《やすとき》とみひろに言うた。
しかし、安時《やすとき》とみひろの耳に文子の声は届かなかった。
文子は、二組の夫婦に対して『すみませんでした〜』と言うてわびた。
二組の夫婦は『大丈夫ですよ。』と優しく答えた。
………………………
またところ変わって、ハローワークの前にて…
安典《やすのり》は、求人票を一件ずつみながら職探しをしていた。
安時《やすとき》とみひろが喜んでいる顔がみたい…
安典《やすのり》は、そう思いながら職探しにほんそうしていた。
しかし、この日も仕事は見つからなかった。
安典《やすのり》の心の中であせりが出始めた。
どうすればいいのだ…
どうしたらいいのだ…
……………………………