大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【愛の園(AINOSONO)】

時は、夜10時55分頃であった。

またところ変わって、二番町通りにて…

ショルダーバックを持って再び旅に出た私は、つらい表情を浮かべながら通りを歩いていた。

通りにある飲食店の看板とネオンサインと街灯の灯りがたくさん灯っていた。

通りには、若い女性のグループと若いカップルたちが歩いていた。

私は12月20日の昼過ぎまで伊佐山《いさやま》さん方に滞在する予定だったが、ご遺族のみなさまから『東京で暮らしている娘夫婦の家族たちがもうすぐ到着します。』と言われたので家から出た。

私は、今夜の寝床を探すためにあちらこちらを歩き回っていた。

ラジオの天気予報で明日・12月20日の四国地方の天気は朝から曇りで山沿いの地域で雪が降る伝えられた。

明日の朝の最低気温は、平年と比べて3度低い予想であった。

愛媛県の明日の予報は、曇り山沿いで雪…だった。

松山の予想最低気温が氷点下1度…

四国の上空に平地でも1〜5センチくらいの雪が積もる目安の非常に強い寒気が南下する関係で氷点下になる予想…となっていた。

……………………………

このような状況では野宿はできない…

カプセルホテルを見つけなきゃ…

……………………………

それからまた数分後であった。

灰色の雲に包まれた夜空から細かい雪が降り出した。

通りを歩いていたカップルさんたちは、肩を寄せ合った状態で歩いていた。

ショルダーバックを持って通りを歩いていた私は、足を止めたあと夜空を見上げた。

通りのスピーカーから西城秀樹さんの歌で『愛の園(AINOSONO)』が流れていた。

歌を聴きながら夜空を見上げていた私の両目から涙がたくさんあふれていた。

もうつかれた…

放浪《このたび》を早く終わりにしたい…

もうつかれたよ…

……………………………
< 994 / 1,000 >

この作品をシェア

pagetop