初恋の糸は誰に繋がっていますか?


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細やかな刺繍の施された白のロングベール、ドレスのスカートは腰からふわっとボリュームがありながらもこちらも裾には豪華なレース模様が後ろに長く広がっている。
まるで王国のお姫様が結婚式で着るようなドレスだ。
頭には多くのダイヤモンドをあしらったティアラが輝き、適度に開いた胸元にも同じデザインのダイヤモンドネックレス。
私の要望と私に似合うデザインをドレスのデザイナーさんと何度も打ち合わせて仕上がった、世界に一つだけのウェディングドレスだ。

式場は日本にありながら、クラシカルな大聖堂のデザイン。
アーチ状の高い天井からは豪華なシャンデリア、側面と正面には海外から取り寄せたステンドガラスが美しい。
達貴さんから勧められて下見に来た時、一目惚れしてしまった式場だ。
ここならお姫様になれるだろう、と彼は興奮を抑えている私に囁いた。
どうやら小さい頃お姫様に憧れ、ウェディングドレスに憧れていたことを彼に話していたらしい。
どうりで色々と私好みの物が出るはずだと、改めて旦那様の愛を思い知った。

教会のドアの前で父が緊張している。
そんな父がいることで私の緊張もほぐれてきた。

ドアが開き、パイプオルガンから奏でられる音楽が教会いっぱいに広がった。
足下には赤い絨毯。
祭壇の前で黒のタキシードを凜々しく着こなす彼が私を待っている。
奈津実や友人達の笑顔で迎えられながらゆっくりと進み、父から達貴さんへと受け渡される。
最前列には母と、達貴さんのご両親も笑顔で私達を見ていた。
私は彼の横に立ち、微笑む。

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