俺様副社長の溺愛注意報 〜秘書ときどき幼馴染のち妻〜
「私と清香はね、一条家を出てから両親とは一度も会っていないし連絡も取っていなかったの。だから私達は緊急連絡先をお互いの名前で登録していて、あの時も真っ先に私に連絡が来たのよ」
「それで、すぐに晴臣も連れてオーストリアに向かったんだ。そこで現地の日本大使館の方から事情を説明されて、その時は事故だと言っていた。だけど日本に戻ってから電話があって、三人が乗っていた車に細工された形跡が見つかり事件かもしれないと言われた」
「じゃあ、やっぱり...」
「ただ、犯人の手がかりは無いらしく周到に計画された組織的な犯行かもしれないと。絆音ちゃんに話が聞きたいとも言われたけど、前後の記憶も無いようだと伝えると、また何か分かれば連絡すると言われてそれきり...」
「じゃあ、事件の可能性もあるけど母さん達も結局は分からないってこと?」
「...その時はね。絆音ちゃんが一年生になったばかりの頃、誘拐未遂があったでしょ?晴臣と翔くんが助けてくれて...。あの時、翔くんが車のナンバーを覚えていてくれたおかげで犯人は捕まったの。でも、その犯人は誰でもよかった訳じゃなく絆音ちゃんを狙っていたと言ったみたいで、話を聞くうちに指示役がいた事が分かってその人も捕まったんだけど...その人がオーストリアでの事を知っていたのよ」
「...え?」
「一条グループを脅すために事件を起こしたけど、あの時の子が生きていることを知って、また一条を脅迫して大金を得ようとしたって...」
「じゃあ、お母さんとお父さんは狙われていて、それで...」
「絆音ちゃん、今まで黙っていてごめんね?それに、一条家のせいで危ない目にあわせて両親も亡くす事になってしまって...」
「...一条家も被害者だよ。悪いのはその人たちだから。それに、お母さん達が何かしたわけじゃないって分かって良かった。SNSで色々書かれていてちょっとだけ不安だったから...」
「まさか、絆音ちゃんのお母さんもお父さんもとっても穏やかで優しい人よ?」
「真面目だし人が良過ぎて心配になるくらいだったよ。誰かに恨まれるような事は絶対にない。だから、絆音ちゃんは二人の性格をしっかり受け継いでいるなといつも思っていたよ」
本当に事件だったと分かってやっぱりショックだったけど、両親が恨まれていたわけじゃないと分かって良かった。
それに、犯人がわかったのも、翔さんのおかげだったんだ...
「母さんは今でも一条家とは全く連絡とっていないの?」
「うん...二人とも有名な人だから、時々ニュースとかで目にする事はあっても、家を出てからは会っていないの。清香のお葬式にすら来なかったしね」
「俺が大人になってから一条の事をニュースや新聞で目にした記憶はないけど、今でも状況は変わらないってこと?」
「あの誘拐未遂で捕まった犯人から芋づる式に組織ごと捕まったって聞いたわ。それ以降は絆音ちゃんが狙われる事もなかったし、おそらく一条家に何かされることもなくなったんだと思う。だから晴臣にも話したのよ。両親とも日本にはいないみたいだしね」
「へぇ、じゃあもしも俺が一条の祖父母に会いたいと言ったら反対する?」
「え?...でも、今どこにいるのかも分からないし、連絡だって...」
「父さんはどう思う?その顔は何か知っているんだろう?」
「...実は、結婚してから一条家の執事の方が会いに来たんだ。旦那様からの依頼で、時々朝香の様子を知らせてほしいと言われて...今でも何かあるたびに知らせていたんだよ。だから絆音ちゃんが結婚したこともこの間報告したよ」
「え⁈そうだったの...?」
「朝香、黙っていて悪かった。でも、一条のご両親は家を出てからも二人を心配して遠くから見守っていたんだよ。だから、晴臣が会いたいと言っていると伝えれば、もしかしたら会ってくれるかもしれないな」
「母さんが反対するならやめるけど、俺は一条グループの総帥がどんな人なのか興味あるな」
「反対はしないけど...きっと日本には居ないし、二人が了承するとは思えないわ」
「そうかな?母さんのこともずっと気にしていたんだから、ちゃんと家族を大切にする人なんじゃない?とりあえずこの話はまた今度にするよ、もう病院に行かないと間に合わない。父さんと母さんも仕事でしょ?」
時計を見ると思ったより時間が経過していて、もうお昼になる頃だった。
「絆音は俺のマンションに帰ってろよ、鍵持ってるだろう?」
「う、うん。ありがとう...」
三人ともお仕事に行ってから、少し着替えや荷物を持って晴くんのマンションへ帰ってきた。
私、これからどうしようかな...
お仕事も秘書の仕事しか経験がないけど...翔さん以外の秘書はやりたくないと思ってしまう。
とりあえず少しの間困らないくらいの貯金はあるから、住む場所や仕事もゆっくり考えようかな...
「それで、すぐに晴臣も連れてオーストリアに向かったんだ。そこで現地の日本大使館の方から事情を説明されて、その時は事故だと言っていた。だけど日本に戻ってから電話があって、三人が乗っていた車に細工された形跡が見つかり事件かもしれないと言われた」
「じゃあ、やっぱり...」
「ただ、犯人の手がかりは無いらしく周到に計画された組織的な犯行かもしれないと。絆音ちゃんに話が聞きたいとも言われたけど、前後の記憶も無いようだと伝えると、また何か分かれば連絡すると言われてそれきり...」
「じゃあ、事件の可能性もあるけど母さん達も結局は分からないってこと?」
「...その時はね。絆音ちゃんが一年生になったばかりの頃、誘拐未遂があったでしょ?晴臣と翔くんが助けてくれて...。あの時、翔くんが車のナンバーを覚えていてくれたおかげで犯人は捕まったの。でも、その犯人は誰でもよかった訳じゃなく絆音ちゃんを狙っていたと言ったみたいで、話を聞くうちに指示役がいた事が分かってその人も捕まったんだけど...その人がオーストリアでの事を知っていたのよ」
「...え?」
「一条グループを脅すために事件を起こしたけど、あの時の子が生きていることを知って、また一条を脅迫して大金を得ようとしたって...」
「じゃあ、お母さんとお父さんは狙われていて、それで...」
「絆音ちゃん、今まで黙っていてごめんね?それに、一条家のせいで危ない目にあわせて両親も亡くす事になってしまって...」
「...一条家も被害者だよ。悪いのはその人たちだから。それに、お母さん達が何かしたわけじゃないって分かって良かった。SNSで色々書かれていてちょっとだけ不安だったから...」
「まさか、絆音ちゃんのお母さんもお父さんもとっても穏やかで優しい人よ?」
「真面目だし人が良過ぎて心配になるくらいだったよ。誰かに恨まれるような事は絶対にない。だから、絆音ちゃんは二人の性格をしっかり受け継いでいるなといつも思っていたよ」
本当に事件だったと分かってやっぱりショックだったけど、両親が恨まれていたわけじゃないと分かって良かった。
それに、犯人がわかったのも、翔さんのおかげだったんだ...
「母さんは今でも一条家とは全く連絡とっていないの?」
「うん...二人とも有名な人だから、時々ニュースとかで目にする事はあっても、家を出てからは会っていないの。清香のお葬式にすら来なかったしね」
「俺が大人になってから一条の事をニュースや新聞で目にした記憶はないけど、今でも状況は変わらないってこと?」
「あの誘拐未遂で捕まった犯人から芋づる式に組織ごと捕まったって聞いたわ。それ以降は絆音ちゃんが狙われる事もなかったし、おそらく一条家に何かされることもなくなったんだと思う。だから晴臣にも話したのよ。両親とも日本にはいないみたいだしね」
「へぇ、じゃあもしも俺が一条の祖父母に会いたいと言ったら反対する?」
「え?...でも、今どこにいるのかも分からないし、連絡だって...」
「父さんはどう思う?その顔は何か知っているんだろう?」
「...実は、結婚してから一条家の執事の方が会いに来たんだ。旦那様からの依頼で、時々朝香の様子を知らせてほしいと言われて...今でも何かあるたびに知らせていたんだよ。だから絆音ちゃんが結婚したこともこの間報告したよ」
「え⁈そうだったの...?」
「朝香、黙っていて悪かった。でも、一条のご両親は家を出てからも二人を心配して遠くから見守っていたんだよ。だから、晴臣が会いたいと言っていると伝えれば、もしかしたら会ってくれるかもしれないな」
「母さんが反対するならやめるけど、俺は一条グループの総帥がどんな人なのか興味あるな」
「反対はしないけど...きっと日本には居ないし、二人が了承するとは思えないわ」
「そうかな?母さんのこともずっと気にしていたんだから、ちゃんと家族を大切にする人なんじゃない?とりあえずこの話はまた今度にするよ、もう病院に行かないと間に合わない。父さんと母さんも仕事でしょ?」
時計を見ると思ったより時間が経過していて、もうお昼になる頃だった。
「絆音は俺のマンションに帰ってろよ、鍵持ってるだろう?」
「う、うん。ありがとう...」
三人ともお仕事に行ってから、少し着替えや荷物を持って晴くんのマンションへ帰ってきた。
私、これからどうしようかな...
お仕事も秘書の仕事しか経験がないけど...翔さん以外の秘書はやりたくないと思ってしまう。
とりあえず少しの間困らないくらいの貯金はあるから、住む場所や仕事もゆっくり考えようかな...