俺様副社長の溺愛注意報 〜秘書ときどき幼馴染のち妻〜
翔side
俺が考えた絆音を取り戻す為の道筋は、イメージを回復し逆転させる事だ。
現状、絆音が悪女で俺が騙されていた構図になっている為、俺への同情の声や会社のイメージを心配する声も聞こえる。
このイメージダウンを絆音が迷惑をかけたと思っている根源なら、やはりそこを覆す必要がある。
まぁ、そもそもこんな事で会社がどうこうなるほどうちは落ちぶれてはいないし、イメージダウンなんて世間が言っているだけで実際に取引のある相手からは心配や同情の声しか聞いていないのだが。
それでも、絆音はこんな騒ぎになってしまった自分がこのまま秘書を続けるのは印象が悪いと思ったのだろう。
だからそれを逆転させる事が出来れば、彼女も安心してまた俺のそばに居てくれるはずだ。
その計画の為に、俺はどうしても彼女の祖父である一条グループの総帥と話がしたかった。
絆音が長野にいた頃の別荘の管理者を探す過程で、色々と調べるうちにその存在を知った時はすぐには信じられなかった。
まさか、絆音と晴臣は日本どころか世界に名の知れた巨大企業のグループトップの孫だったとは...
これを公表すれば、もう絆音が不釣り合いだなんて言うやつは居なくなるだろう。
そして、晴臣に聞いた事故の真相。一条グループのせいであんな事件に巻き込まれたと分かれば、もう彼女や両親に対する中傷もなくなる。
それに、バックに一条がついていると分かれば出版業界も恐れ慄き、絆音に対する不当な記事や取材なども一切なくなるだろう。
しかしもちろんリスクもあるわけで、全ては絆音と一条グループとの繋がりを公にする事が許された場合の話だ。
そのために、社長に繋がりがないかと確認すると「以前一条のグループ会社の社長と飲んだ事がある」と言うので、なんとかその男性と連絡を取ってもらった。
「その社長もやはり総帥には繋がりがないらしい。だが、彼によると一条夫妻は年末年始はいつも日本で過ごすそうだ。その上、来年には奥様の個展が日本で開催されるそうで、その準備の為にもう帰国しているかもしれないと」
「日本にいる可能性が高いなら、なんとか接触出来ないものか...」
「とにかく、会長にもコネクションがないか聞いてみるから」
父さんとそんな話をした数日後、じいさんから電話があり今日に至る。
俺がコーヒーを淹れて戻ると、二人揃って応接セットのソファに座っていた。
「翔、私の知人に一条 重明と繋がりを持つ人間がいたぞ。そいつに連絡を取ってもらっているが、今は日本にいないらしい」
「まだ帰国していないという事ですか?」
「いや、一時的に海外へ行っているようだ。ここ数年は日本にいる事が多いそうだ」
「最近は聞きませんが、一条グループが狙われたり脅される事は今でもあるんですか?」
「最近はないだろうな、だが一昔前までそういう事があったのは事実だ。昔は今のようにセキュリティも万全ではないし、狙おうと思えばいくらでも出来る。特に一条は元財閥で名の知れた大企業だからな、その総帥ともなれば危険な目にもあってきたのだろう」
「仮に連絡が取れたとして、俺に会ってくれる可能性はあると思いますか?」
「どうだろうな、私も直接会った事はないからどういう人物なのかは分からん。だが、どうやら孫娘が結婚した事は知っていたらしいぞ。その知人に嬉しそうに話していたそうだ」
「え?どうして絆音が結婚した事を...」
「秘書か執事にでも調べさせているのかもしれないな。だから向こうはお前の事も調査済みかもしれないぞ」
「なるほど...とにかく連絡があればすぐに教えて下さい。それから、顧問弁護士とも相談して今回の件は法的措置をとる事に決めました」
「やむを得ないな。だが、今回の事は妻を守ってやれなかったお前にも責任がある。必ず絆音ちゃんを取り戻しきっちりと彼女に謝罪するのが協力する条件だ」
「はい、約束します」
それから、師走の忙しさも加わりなかなか思うように動けず、会長からの連絡もない。
はやる気持ちを抑えつつ、まずは外堀を固める為に絆音の実家へ行き伯父さんと伯母さんに今回の件を謝罪し俺の考えを説明させてもらった。
初めは困惑していたが、俺の気持ちを汲み取ってくれた優しい二人は「絆音ちゃんが許可するなら、私達は何も言わないわ。翔くんの事は信じているから」そう言ってくれた。
「ありがとうございます、彼女の事は必ず守ると誓います。それと、一条さんは絆音が結婚した事を知っていたようなのですが、それはどうしてかご存知ですか?」
すると二人は少し気まずそうに顔を見合わせ「実は...」と事の真相を教えてくれた。
まさか伯父さんがずっと連絡を取っていたとは驚いたが、やはり一条グループ総帥はちゃんと家族の事を大切に想っている人なのだと確信できた。
俺が考えた絆音を取り戻す為の道筋は、イメージを回復し逆転させる事だ。
現状、絆音が悪女で俺が騙されていた構図になっている為、俺への同情の声や会社のイメージを心配する声も聞こえる。
このイメージダウンを絆音が迷惑をかけたと思っている根源なら、やはりそこを覆す必要がある。
まぁ、そもそもこんな事で会社がどうこうなるほどうちは落ちぶれてはいないし、イメージダウンなんて世間が言っているだけで実際に取引のある相手からは心配や同情の声しか聞いていないのだが。
それでも、絆音はこんな騒ぎになってしまった自分がこのまま秘書を続けるのは印象が悪いと思ったのだろう。
だからそれを逆転させる事が出来れば、彼女も安心してまた俺のそばに居てくれるはずだ。
その計画の為に、俺はどうしても彼女の祖父である一条グループの総帥と話がしたかった。
絆音が長野にいた頃の別荘の管理者を探す過程で、色々と調べるうちにその存在を知った時はすぐには信じられなかった。
まさか、絆音と晴臣は日本どころか世界に名の知れた巨大企業のグループトップの孫だったとは...
これを公表すれば、もう絆音が不釣り合いだなんて言うやつは居なくなるだろう。
そして、晴臣に聞いた事故の真相。一条グループのせいであんな事件に巻き込まれたと分かれば、もう彼女や両親に対する中傷もなくなる。
それに、バックに一条がついていると分かれば出版業界も恐れ慄き、絆音に対する不当な記事や取材なども一切なくなるだろう。
しかしもちろんリスクもあるわけで、全ては絆音と一条グループとの繋がりを公にする事が許された場合の話だ。
そのために、社長に繋がりがないかと確認すると「以前一条のグループ会社の社長と飲んだ事がある」と言うので、なんとかその男性と連絡を取ってもらった。
「その社長もやはり総帥には繋がりがないらしい。だが、彼によると一条夫妻は年末年始はいつも日本で過ごすそうだ。その上、来年には奥様の個展が日本で開催されるそうで、その準備の為にもう帰国しているかもしれないと」
「日本にいる可能性が高いなら、なんとか接触出来ないものか...」
「とにかく、会長にもコネクションがないか聞いてみるから」
父さんとそんな話をした数日後、じいさんから電話があり今日に至る。
俺がコーヒーを淹れて戻ると、二人揃って応接セットのソファに座っていた。
「翔、私の知人に一条 重明と繋がりを持つ人間がいたぞ。そいつに連絡を取ってもらっているが、今は日本にいないらしい」
「まだ帰国していないという事ですか?」
「いや、一時的に海外へ行っているようだ。ここ数年は日本にいる事が多いそうだ」
「最近は聞きませんが、一条グループが狙われたり脅される事は今でもあるんですか?」
「最近はないだろうな、だが一昔前までそういう事があったのは事実だ。昔は今のようにセキュリティも万全ではないし、狙おうと思えばいくらでも出来る。特に一条は元財閥で名の知れた大企業だからな、その総帥ともなれば危険な目にもあってきたのだろう」
「仮に連絡が取れたとして、俺に会ってくれる可能性はあると思いますか?」
「どうだろうな、私も直接会った事はないからどういう人物なのかは分からん。だが、どうやら孫娘が結婚した事は知っていたらしいぞ。その知人に嬉しそうに話していたそうだ」
「え?どうして絆音が結婚した事を...」
「秘書か執事にでも調べさせているのかもしれないな。だから向こうはお前の事も調査済みかもしれないぞ」
「なるほど...とにかく連絡があればすぐに教えて下さい。それから、顧問弁護士とも相談して今回の件は法的措置をとる事に決めました」
「やむを得ないな。だが、今回の事は妻を守ってやれなかったお前にも責任がある。必ず絆音ちゃんを取り戻しきっちりと彼女に謝罪するのが協力する条件だ」
「はい、約束します」
それから、師走の忙しさも加わりなかなか思うように動けず、会長からの連絡もない。
はやる気持ちを抑えつつ、まずは外堀を固める為に絆音の実家へ行き伯父さんと伯母さんに今回の件を謝罪し俺の考えを説明させてもらった。
初めは困惑していたが、俺の気持ちを汲み取ってくれた優しい二人は「絆音ちゃんが許可するなら、私達は何も言わないわ。翔くんの事は信じているから」そう言ってくれた。
「ありがとうございます、彼女の事は必ず守ると誓います。それと、一条さんは絆音が結婚した事を知っていたようなのですが、それはどうしてかご存知ですか?」
すると二人は少し気まずそうに顔を見合わせ「実は...」と事の真相を教えてくれた。
まさか伯父さんがずっと連絡を取っていたとは驚いたが、やはり一条グループ総帥はちゃんと家族の事を大切に想っている人なのだと確信できた。