俺様副社長の溺愛注意報 〜秘書ときどき幼馴染のち妻〜
ただならぬ雰囲気に、近づく彼に比例して私も一歩ずつ後退る。そして私の背中が壁に着くと、背を屈めて顔を覗き込みふっと表情を緩める。
「そんな怯えた顔しないで?簡単に手出したりしないから。...留学する前、毎日フランス語の勉強に付き合ってくれたでしょ?その時、少しだけ思ったんだ...。やっぱりこのまま日本に、絆音ちゃんのそばにいたいなって。あれから何年も経つし、当然俺がいなくなればたくさんの男に告白されて色んな恋愛を経験してきたんだろなって思ってた。でも、久しぶりに会えてしかもずっと恋人もいなかったって聞いて...なんか気持ちが抑えられなくなっちゃった」
「...私、類くんの事は好きだけど、そういう"好き"かどうかは分からなくて...。だから、その...」
「分かってるよ。急にこんな事言って混乱させてごめんね?でも、本気で考えてみてくれないかな?その"好き"が、どういうものなのかを」
類くんが帰ってから、湯船に浸かりぼんやりと考えていた。
私の"好き"と類くんの言う"好き"は、どう違うんだろう...?恋愛偏差値が低すぎる私にはよく分からない。でも、きっと全然別のものなんだって事は類くんの瞳を見れば分かった。あんなに真剣な男の顔をした彼を、見たことがなかったから...。
それにしても、学生時代は類くんに、大人になった今は副社長に守ってもらっているなんて。堂上家にはお世話になってばかりだ...。
今更ながら自分の不甲斐なさに落ち込む。もっとしっかり出来ていたら、きっと晴くんもこんなに心配したり二人に頼んだりする事もなかったんだろうなぁ...。
ベッドに入る前に玄関の戸締りを確認に行くと、置いたままになっていたチョコレートの箱が目に入った。
やっぱり誰かの間違いなのかな?私にはチョコレートを玄関にかけていく人の心当たりなんて...
全くないと思っていたけれど、一人だけチョコレートで頭に思い浮かぶ人がいる。
...でも、まさかね。私の部屋を知っているはずがないし。
もうすぐ八月を迎える今は、夜も気温は三十度近いままの日も多い。だからきっとこのまま置いておけば溶けてしまう。でもゴミ箱に入れる事も出来なくて結局そのままにしてしまった。
まさかこれからこの箱がどんどん積み重なっていく事になるなんて、この時の私は夢にも思っていなかった。
「そんな怯えた顔しないで?簡単に手出したりしないから。...留学する前、毎日フランス語の勉強に付き合ってくれたでしょ?その時、少しだけ思ったんだ...。やっぱりこのまま日本に、絆音ちゃんのそばにいたいなって。あれから何年も経つし、当然俺がいなくなればたくさんの男に告白されて色んな恋愛を経験してきたんだろなって思ってた。でも、久しぶりに会えてしかもずっと恋人もいなかったって聞いて...なんか気持ちが抑えられなくなっちゃった」
「...私、類くんの事は好きだけど、そういう"好き"かどうかは分からなくて...。だから、その...」
「分かってるよ。急にこんな事言って混乱させてごめんね?でも、本気で考えてみてくれないかな?その"好き"が、どういうものなのかを」
類くんが帰ってから、湯船に浸かりぼんやりと考えていた。
私の"好き"と類くんの言う"好き"は、どう違うんだろう...?恋愛偏差値が低すぎる私にはよく分からない。でも、きっと全然別のものなんだって事は類くんの瞳を見れば分かった。あんなに真剣な男の顔をした彼を、見たことがなかったから...。
それにしても、学生時代は類くんに、大人になった今は副社長に守ってもらっているなんて。堂上家にはお世話になってばかりだ...。
今更ながら自分の不甲斐なさに落ち込む。もっとしっかり出来ていたら、きっと晴くんもこんなに心配したり二人に頼んだりする事もなかったんだろうなぁ...。
ベッドに入る前に玄関の戸締りを確認に行くと、置いたままになっていたチョコレートの箱が目に入った。
やっぱり誰かの間違いなのかな?私にはチョコレートを玄関にかけていく人の心当たりなんて...
全くないと思っていたけれど、一人だけチョコレートで頭に思い浮かぶ人がいる。
...でも、まさかね。私の部屋を知っているはずがないし。
もうすぐ八月を迎える今は、夜も気温は三十度近いままの日も多い。だからきっとこのまま置いておけば溶けてしまう。でもゴミ箱に入れる事も出来なくて結局そのままにしてしまった。
まさかこれからこの箱がどんどん積み重なっていく事になるなんて、この時の私は夢にも思っていなかった。