俺様副社長の溺愛注意報 〜秘書ときどき幼馴染のち妻〜
「...その、突き落とした人は、分かっているんですか...?」
「ああ、すでに罪を認めて警察に出頭しているからそれは安心していい。ただ...そいつは、お前もよく知っている人物なんだ」
「...私の、知っている人...?」
「お前にこの事実を伝えるか、本当に迷った。でも隠しておけるものではないと思ったし、絆音は真実を知る権利がある。だから、全てを話す事に決めたんだ」
その先を聞くのは、とても怖かった。でもそう話す副社長もとても辛そうな顔をしていて、たくさん心を痛めてくれていたのが分かる。
きっと、私は聞かないといけないんだ。話す覚悟を決めてくれた副社長の為にも。
「...誰、なんですか?」
「...水川だ。嘘の集合時間を伝えて、急いで階段を降りようとした絆音の背中を押したと認めたよ」
...うそ、瀬那ちゃんが...?
言葉が出ない私に、副社長は彼女の犯行動機をきかせてくれた。
「だから俺のせいでもあるんだ。本当に、申し訳ない」
そう言って頭を下げる。もちろん彼のせいでは絶対にないけれど、言葉が出ずただ首を振ることしか出来ない。
瀬那ちゃん、ずっとそんな風に思っていたんだ...
入社してからずっと苦労を分かち合ってきた戦友のように思っていたのに...
ずっと私の事が憎かったの...?ずっと私がいなくなればいいって思っていたの...?
気づけば、ぽたっと手の甲に雫が落ち頬が冷たくなっていく。
瀬那ちゃんの思いに全く気づいていなかった...。やっぱり、私はバカだ。
悲しさと副社長への申し訳ない気持ちと、自分への苛立ちと寂しさと...色んな感情が混ざって頭も心もぐちゃぐちゃになっていく。
不意に冷たくなった頬に温かい手が触れ、それを拭ってくれる。そして、ゆっくりと手を引かれ包み込むように優しく抱きしめてくれた。
温かい腕の中で、彼のシャツが濡れるほど泣き続けてしまった。
それに気づき離れようとしても、グッと引き戻され頭を撫でてくれる。もう何も考えられずただ涙を流していた私は、気づくとその温もりの中で眠ってしまっていた。
目が覚めるとソファにいて、ふわふわのブランケットがかけてある。明るかった窓の外はすっかり暗くなっていて、キッチンの間接照明だけがついていた。
「絆音、起きたか?」
「すみません、眠ってしまって...」
「嫌な話を聞かせて悪かったな。大丈夫か?」
「副社長のせいではありません。でも...まだ、気持ちの整理はつきません」
「わかってる。仕事も、気持ちが落ち着いてからでもいいからな?」
「...お仕事は予定通りでお願いします。家にいても、気持ちは晴れないと思うので...」
隣に座った副社長は、私の髪の毛を直すように頭を撫でてくれる。
「なぁ、またここに戻って来ないか?」
「...え?」
「お前を一人にしたくない。これ以上思い悩むことも、辛い思いもして欲しくない。...病室で目が覚めた時に俺が言った事、覚えているか?」
「...いえ、あの時は頭がぼんやりしていて...」
「じゃあ、もう一度言うよ」とあの時と同じように私の右手をぎゅっと握る。
「絆音、俺と結婚してくれ」
「ああ、すでに罪を認めて警察に出頭しているからそれは安心していい。ただ...そいつは、お前もよく知っている人物なんだ」
「...私の、知っている人...?」
「お前にこの事実を伝えるか、本当に迷った。でも隠しておけるものではないと思ったし、絆音は真実を知る権利がある。だから、全てを話す事に決めたんだ」
その先を聞くのは、とても怖かった。でもそう話す副社長もとても辛そうな顔をしていて、たくさん心を痛めてくれていたのが分かる。
きっと、私は聞かないといけないんだ。話す覚悟を決めてくれた副社長の為にも。
「...誰、なんですか?」
「...水川だ。嘘の集合時間を伝えて、急いで階段を降りようとした絆音の背中を押したと認めたよ」
...うそ、瀬那ちゃんが...?
言葉が出ない私に、副社長は彼女の犯行動機をきかせてくれた。
「だから俺のせいでもあるんだ。本当に、申し訳ない」
そう言って頭を下げる。もちろん彼のせいでは絶対にないけれど、言葉が出ずただ首を振ることしか出来ない。
瀬那ちゃん、ずっとそんな風に思っていたんだ...
入社してからずっと苦労を分かち合ってきた戦友のように思っていたのに...
ずっと私の事が憎かったの...?ずっと私がいなくなればいいって思っていたの...?
気づけば、ぽたっと手の甲に雫が落ち頬が冷たくなっていく。
瀬那ちゃんの思いに全く気づいていなかった...。やっぱり、私はバカだ。
悲しさと副社長への申し訳ない気持ちと、自分への苛立ちと寂しさと...色んな感情が混ざって頭も心もぐちゃぐちゃになっていく。
不意に冷たくなった頬に温かい手が触れ、それを拭ってくれる。そして、ゆっくりと手を引かれ包み込むように優しく抱きしめてくれた。
温かい腕の中で、彼のシャツが濡れるほど泣き続けてしまった。
それに気づき離れようとしても、グッと引き戻され頭を撫でてくれる。もう何も考えられずただ涙を流していた私は、気づくとその温もりの中で眠ってしまっていた。
目が覚めるとソファにいて、ふわふわのブランケットがかけてある。明るかった窓の外はすっかり暗くなっていて、キッチンの間接照明だけがついていた。
「絆音、起きたか?」
「すみません、眠ってしまって...」
「嫌な話を聞かせて悪かったな。大丈夫か?」
「副社長のせいではありません。でも...まだ、気持ちの整理はつきません」
「わかってる。仕事も、気持ちが落ち着いてからでもいいからな?」
「...お仕事は予定通りでお願いします。家にいても、気持ちは晴れないと思うので...」
隣に座った副社長は、私の髪の毛を直すように頭を撫でてくれる。
「なぁ、またここに戻って来ないか?」
「...え?」
「お前を一人にしたくない。これ以上思い悩むことも、辛い思いもして欲しくない。...病室で目が覚めた時に俺が言った事、覚えているか?」
「...いえ、あの時は頭がぼんやりしていて...」
「じゃあ、もう一度言うよ」とあの時と同じように私の右手をぎゅっと握る。
「絆音、俺と結婚してくれ」