俺様副社長の溺愛注意報 〜秘書ときどき幼馴染のち妻〜

翔side

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 絆音は実家に到着するまでの間、終始無言だった。
 俺の伝え方が悪かったせいで、誤解させてしまったな...
 だが、後悔はしていない。
 人生いつ何が起こるか分からないから、伝えたいと思った時に伝えないといつか悔いが残る。
 それに、俺は絆音に寄り添うと決めたんだ。
 今はまだ無理でも、辛い気持ちも俺が全て受け止めて前に進めるように手を引いてやりたい。
 玄関のドアを開ける前に振り向いた彼女は、少し困ったような悲しげな表情で頭を下げた。
 昼間はあんなに嬉しそうに笑っていたのにな...。
 そんな顔をさせているのも俺のせいだが、やっぱりケーキを頬張って幸せそうに笑う絆音の顔が忘れられない。
 また俺のそばで子どものように屈託ない笑顔を見せて欲しい。そのためにも、全力で絆音を幸せにする方法を考えよう。

 翌日、社長と山内に彼女が復帰する事を伝えると二人とも安堵していた。
 「あの件は、雪原さんに話したんですか...?」
 「全て話したよ。気持ちの整理がつかないと言っていたが、家にいるより会社に出てきたいって」
 「絆音ちゃんの心も心配だな...。可哀想に...」
 「とにかく、まだ足は完治した訳ではなくやっと歩けるようになった所だ。あまりフラフラ出歩かないように見ておいてくれ」
 そう山内に伝え自室に戻ろうとすると、社長も着いてきてソファに座る。
 「何ですか?まだ話が?」
 「いや、お前と絆音ちゃんの関係について聞きたくてね」
 「...はい?」
 「お前、絆音ちゃんの病室に毎日通っていたんだってな。しかも同棲していたそうじゃないか」
 「...同棲ではなく引越し先が決まるまでの一時的な同居です。それに、今の所何の関係でもありませんよ」
 「なんだ、兄弟揃って振られたのか?」
 「は?...まさか、あの時盗み聞きしていたんですか?類はそうでも俺はまだ振られていませんから」
 「ほう、お前にはまだ可能性があるのか!それは楽しみだな」とニヤニヤしている社長を部屋から追い出し、ドカッと椅子に座る。
 全く...息子の恋愛話を盗み聞きして面白がるとはなんて父親だよ。
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