俺様副社長の溺愛注意報 〜秘書ときどき幼馴染のち妻〜
翔side
そして、年が明けた最初の週末。
約束していた温泉へ行くため絆音を迎えに行くと、少し遠慮がちに助手席に乗り込む。
「あの、今日はありがとうございます。もし良かったら、コーヒーを...」とバッグから大きめのタンブラーを取り出した絆音。
「サンキュー、嬉しいよ」
思いがけない彼女の気遣いに嬉しくなり、顔がニヤけそうになるのを堪えながらそれを受け取る。
絆音用に新しく買っておいたふわふわのブランケットを手渡すと「ありがとうございます」と嬉しそうにする彼女の笑みは自然なもので少し安堵していた。
「寒くないか?一時間ちょっとかかるから、寝ててもいいからな」
向かうのは軽井沢にある温泉宿。その近くには、じいさんが自分の理想を詰め込んで建てさせたご自慢の別荘がある。
子どもの頃は家族でよく行っていて、その時にいつも利用していた温泉宿だ。
窓の外を見ている絆音の感情は読めないが、緊張しているような雰囲気は感じられない。時々、手触りを楽しむようにブランケットを撫でている姿が可愛くてつい頬が緩んだ。
休憩しながら一時間半ほどで軽井沢に到着し、あるお店の前で車を止めた。
不思議そうにしている絆音に「少し待ってて」とだけ告げて車を降りる。
ここは軽井沢で有名なパティスリーカフェで、ジェラートとパンが評判らしい。事前に長野に住んでいる知人にリサーチしておいた情報だ。
わざわざ前もって好きそうな物や店を調べておくなんて...少し前の俺には全くなかった発想に自分でも驚いている。
だが今は、絆音の笑顔を見るためなら何だってしたい。それがどんなに大変で面倒な事でも、喜んでくれるならそれでいいと思えてしまう。
一緒に住み始めてから知った絆音の好物であるクリームパンとベーグル、そしてイチゴとミルクのジェラートを買って車に戻ると、それを見てふわっと笑顔になる彼女。
「このお店、この辺では有名なんだ。寒いけどジェラートも食べないか?」
「はい、ありがとうございます。ふふっ、暖かい車の中で食べるアイスなんて贅沢ですね」
良かった、この笑顔も作ったものではない。
クリームパンの美味しさに目を輝かせているところも、子どものように頬張って口の端にクリームをつけているところも可愛くてずっと見ていたくなる。
俺にとっては間近でこの笑顔が見られたことが一番の贅沢だ。
エンジンをかけてからもアクセルを踏まずに見つめていると、それに気づいたのか不意にこちらを見る彼女。
口にクリームをつけたままきょとんとしている顔も、とんでもなく可愛くて愛おしくて...堪らなくなった。
思わずその唇に吸い寄せられるように顔を近づけてしまったが、驚いた表情の絆音が目に入り直前で我にかえる。そして、少し離れて親指でそっと唇を撫でた。
「クリーム、ついてる」
「...へ?」
目を見開いて固まっている絆音は、次第に頬を赤らめて俯く。
「あ、ありがとうございます...」と小さい声で呟くと慌ててティッシュで口元を拭っていた。
そして、年が明けた最初の週末。
約束していた温泉へ行くため絆音を迎えに行くと、少し遠慮がちに助手席に乗り込む。
「あの、今日はありがとうございます。もし良かったら、コーヒーを...」とバッグから大きめのタンブラーを取り出した絆音。
「サンキュー、嬉しいよ」
思いがけない彼女の気遣いに嬉しくなり、顔がニヤけそうになるのを堪えながらそれを受け取る。
絆音用に新しく買っておいたふわふわのブランケットを手渡すと「ありがとうございます」と嬉しそうにする彼女の笑みは自然なもので少し安堵していた。
「寒くないか?一時間ちょっとかかるから、寝ててもいいからな」
向かうのは軽井沢にある温泉宿。その近くには、じいさんが自分の理想を詰め込んで建てさせたご自慢の別荘がある。
子どもの頃は家族でよく行っていて、その時にいつも利用していた温泉宿だ。
窓の外を見ている絆音の感情は読めないが、緊張しているような雰囲気は感じられない。時々、手触りを楽しむようにブランケットを撫でている姿が可愛くてつい頬が緩んだ。
休憩しながら一時間半ほどで軽井沢に到着し、あるお店の前で車を止めた。
不思議そうにしている絆音に「少し待ってて」とだけ告げて車を降りる。
ここは軽井沢で有名なパティスリーカフェで、ジェラートとパンが評判らしい。事前に長野に住んでいる知人にリサーチしておいた情報だ。
わざわざ前もって好きそうな物や店を調べておくなんて...少し前の俺には全くなかった発想に自分でも驚いている。
だが今は、絆音の笑顔を見るためなら何だってしたい。それがどんなに大変で面倒な事でも、喜んでくれるならそれでいいと思えてしまう。
一緒に住み始めてから知った絆音の好物であるクリームパンとベーグル、そしてイチゴとミルクのジェラートを買って車に戻ると、それを見てふわっと笑顔になる彼女。
「このお店、この辺では有名なんだ。寒いけどジェラートも食べないか?」
「はい、ありがとうございます。ふふっ、暖かい車の中で食べるアイスなんて贅沢ですね」
良かった、この笑顔も作ったものではない。
クリームパンの美味しさに目を輝かせているところも、子どものように頬張って口の端にクリームをつけているところも可愛くてずっと見ていたくなる。
俺にとっては間近でこの笑顔が見られたことが一番の贅沢だ。
エンジンをかけてからもアクセルを踏まずに見つめていると、それに気づいたのか不意にこちらを見る彼女。
口にクリームをつけたままきょとんとしている顔も、とんでもなく可愛くて愛おしくて...堪らなくなった。
思わずその唇に吸い寄せられるように顔を近づけてしまったが、驚いた表情の絆音が目に入り直前で我にかえる。そして、少し離れて親指でそっと唇を撫でた。
「クリーム、ついてる」
「...へ?」
目を見開いて固まっている絆音は、次第に頬を赤らめて俯く。
「あ、ありがとうございます...」と小さい声で呟くと慌ててティッシュで口元を拭っていた。