俺様副社長の溺愛注意報 〜秘書ときどき幼馴染のち妻〜
翔side
 ケーキを食べ終え俺たちがソファで話をしていると、二人は揃って奥の部屋へと入って行った。
 「すっかり仲良しだな、あの二人」
 「絆音は人見知りするからどうかと思ったけど、優茉さんのおかげだな。にしても二人は何してるんだ?」
 「さぁ?あそこは優茉の部屋だから、何か見せてるんじゃないか?」
 「...何かって?」
 「ふっ、気になるのは分かるけどこういう時は覗いたりしない方が賢明だと思うよ?それにしても、翔も変わったな。ずっと彼女の事目で追ってるし、心配で仕方ないって顔してる」
 「...目を離すと危なっかしいんだよ、あいつは」
 「でも、あんまり付き纏うと嫌がられないのか?昔伊織がよく言ってただろ?翔は攻めすぎだって」
 「俺は伊織と違って腹黒い駆け引きなんて出来ない。だから正面から攻めながら、外堀を埋めてる途中なんだよ」
 「外堀って...十分腹黒いだろ」
 「別に囲い込んで捕まえようなんて思ってない。まず絆音の周りにある壁を崩して、そこに出来た溝を埋めようとしてるだけだ」
 「へぇ、長期戦になりそうだな」
 「それも覚悟の上だよ。まだまだ越えないといけない障壁もあるしな」
 「ふっ、そうか。俺も出来ることは協力するよ」
 「サンキュー、これからも頼むよ」
 その後仕事の話をしていると二人が戻ってきたので、そろそろお暇しようと腰をあげた。

 帰り際手を振りながら「今度は二人でゆっくりお茶しましょうね!」と言う優茉さんに「はい、是非お願いします」と満面の笑みで答える絆音。
 帰りの車でも「優茉さんと連絡先交換しちゃいました!」とご機嫌だ。
 「良かったな、何の話をしていたんだ?」
 「ふふっ、内緒です。でも、とっても優しい方ですし好きな物も似ていて話が出来て嬉しかったです」
 そう話す絆音は本当に嬉しそうで、また少し壁が薄くなったように感じる。二人を会わせたのは正解だったな。
 こうやって少しずつでも、絆音が笑顔になれる時間が増えていけばいい。
 さて、次はどう攻めようか...
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