俺様副社長の溺愛注意報 〜秘書ときどき幼馴染のち妻〜
食材を買って彼の部屋へ帰ると、冷蔵庫には調味料と水しか入っていない。
スパイスなどは私が前に持ってきた物がそのままになっていたので、それを使いカレーを作っている間にシャワーを浴びてもらった。
リビングに戻って来た彼は、タオルで髪の毛を拭きながらキッチンの前でじっとこちらを見ている。
「もう少しで出来ますので、髪の毛乾かしてきて下さい」
「後で乾かすよ、それよりいい匂いする」
「ダメです、熱もあったんですからすぐに乾かしてください!」
湯冷めでもしてまた熱が上がっては大変なので軽く背中を押すと「...わかったよ」と渋々といった様子ながらも乾かしに行ってくれた。
その間に料理を完成させ、彼に食べてもらうと「...美味い、ずっとこれが食いたかったんだよ」とあっという間に完食してくれた。
「約束していたのに、だいぶ遅くなってしまいましたね...」
「いや、またこうやって絆音がここで料理してくれているなんて...嬉しいよ。ありがとう」
そして洗い物を始めると、後ろから手が伸びてきて水を止めてしまう。
「俺が後でやるから、今はこっち」と手を引かれソファに座ると、ひょいっと持ち上げられ膝に横向きに乗せられる。
「わっ!...え⁈」
「約束、守ってくれるんだろ?」
至近距離で見つめられあまりの近さに身体を引こうとすれば、腰に回っている腕にグッと力が入りさらに近づいてしまう。
「...あ、あの。ハグ、だけですよね...?」
「お前が良いなら俺はキスもそれ以上もしたいけど?」
「っ...で、でも...」
「ふっ、分かってるよ。ハグだけにしておくから安心しろ」
そう言ってぎゅっと抱きしめられると、先程から暴れている心臓の音が聞こえてしまわないかと、さらにドキドキした。
どうして良いのか分からず身体が固まっている私に「ほら、頭はここ。手はこっち」と誘導される。
「身体、力入ってる。嫌か?」
「...わかり、ません。でも、緊張して、どうしたら良いのか...」
「緊張?じゃあ、少しは俺を男として見てくれるようになったのか?」
「...わかりません」
小さい声でそう言うと「じゃあ」と聞こえたかと思った途端、ごろんっと勢いよく身体が倒され、目の前には副社長の顔と天井が見える。
「...え?」
「分からないなら、試してみるか?」
「っ...」
状況を理解した途端、ドクンっドクンっと痛いほど強く心臓が跳ね上がる。そのせいで言葉も出てこないうえに、顔は真っ赤になっている自信がある。
だけど、彼は切なそうに私を見下ろしているだけでその瞳に熱は宿っていない。
「...類にも、こうされたんだろ?その時と今は、同じか?」
「...同じ、ではありません。でも...」
その瞬間、彼にならこのままどうされてもいいかもしれない...そんな思いが頭をよぎった。
類くんと比べるなんて失礼だけど、あの時とは確実に違う思いが込み上げたことに自分でも驚く。
これは...やっぱりもう、私は彼のことが...
「顔が真っ赤だな。これ以上は俺が耐えられそうにないからやめておく」
私の頬に触れていた手が前髪をあげ、ちゅっとおでこにキスをされるとグッと身体を起こされる。
「もう寝るぞ、風呂入ってこい」
「...はい」
落ち着かない心臓を抱えたままシャワーを浴びていたけれど、好きだった柑橘系のシャンプーや石鹸の香りに癒され少しずつ落ち着きを取り戻した。
お風呂から出ると、そこにはタオルと一緒に彼のTシャツとスウェットが置いてある。
きっとこれを着ていいという事だろうと理解し袖を通すと、ふわっと副社長の香りがしてドクンっと再び鼓動が乱れる。思わずTシャツに顔を近づけて香りを吸い込んでしまい、我にかえって一人恥ずかしくなった。
「すみません、片付けありがとうございます。あと、着替えも...」
「ふっ、やっぱりブカブカだな」そう言いながら水を渡してくれる。
「もう寝るぞ」
「はい、おやすみなさい」と挨拶するけれど、彼をじっと私を見たまま動かない。
「...?もう、寝るんですよね?」
「お前も一緒にな」
「...はい、私ももう寝ます」
「じゃあ行くぞ」と私の手からコップを取るとその手を引かれる。
「...どこにですか?」
「ベッド」
そのまま手を引かれ連れて来られたのは、一度も入った事がなかった彼のベッドルーム。
その部屋はとてもシンプルで、キングサイズ以上ありそうな大きなベッドが鎮座しているのみ。
「...えっと?」
「約束したよな?気が済むまで抱きしめさせろって。まだ全然足りない」
「...と、言いますと?」
「朝まで抱きしめながら寝る」
「っ!そ、それはさすがに...」
「心配するな、ハグ以上はしないから」
「で、でも...」と言い淀んでいると、先にベッドに入った彼に「ほら」と手を引かれて布団の中に引き込まれる。
再び緊張からか身体が固まっている私を、抱き枕のように腕が回されぎゅっと引き寄せられる。
しばらくそのまま抱きしめられ頭を撫でられされるがままになっていたけれど、耳元で響く規則正しい彼の心音を聞いていると気づけば少しずつ力は抜け、柔らかいベッドに身体を預けていた。
彼の体温をそばで感じ、好きな香りに包まれながら優しくゆっくり頭を撫でられると、次第に心地よい微睡みが訪れる。
それに浸りながらうとうとしているこの瞬間がとても気持ち良くて、心も身体もふわぁっと軽くなるのを感じる。
すると、無意識に言葉が口から溢れ落ちる。
「好き...」
でも、もう意識はほとんどなくそのまま心地よい睡魔に飲み込まれ夢の世界へ入っていた。
スパイスなどは私が前に持ってきた物がそのままになっていたので、それを使いカレーを作っている間にシャワーを浴びてもらった。
リビングに戻って来た彼は、タオルで髪の毛を拭きながらキッチンの前でじっとこちらを見ている。
「もう少しで出来ますので、髪の毛乾かしてきて下さい」
「後で乾かすよ、それよりいい匂いする」
「ダメです、熱もあったんですからすぐに乾かしてください!」
湯冷めでもしてまた熱が上がっては大変なので軽く背中を押すと「...わかったよ」と渋々といった様子ながらも乾かしに行ってくれた。
その間に料理を完成させ、彼に食べてもらうと「...美味い、ずっとこれが食いたかったんだよ」とあっという間に完食してくれた。
「約束していたのに、だいぶ遅くなってしまいましたね...」
「いや、またこうやって絆音がここで料理してくれているなんて...嬉しいよ。ありがとう」
そして洗い物を始めると、後ろから手が伸びてきて水を止めてしまう。
「俺が後でやるから、今はこっち」と手を引かれソファに座ると、ひょいっと持ち上げられ膝に横向きに乗せられる。
「わっ!...え⁈」
「約束、守ってくれるんだろ?」
至近距離で見つめられあまりの近さに身体を引こうとすれば、腰に回っている腕にグッと力が入りさらに近づいてしまう。
「...あ、あの。ハグ、だけですよね...?」
「お前が良いなら俺はキスもそれ以上もしたいけど?」
「っ...で、でも...」
「ふっ、分かってるよ。ハグだけにしておくから安心しろ」
そう言ってぎゅっと抱きしめられると、先程から暴れている心臓の音が聞こえてしまわないかと、さらにドキドキした。
どうして良いのか分からず身体が固まっている私に「ほら、頭はここ。手はこっち」と誘導される。
「身体、力入ってる。嫌か?」
「...わかり、ません。でも、緊張して、どうしたら良いのか...」
「緊張?じゃあ、少しは俺を男として見てくれるようになったのか?」
「...わかりません」
小さい声でそう言うと「じゃあ」と聞こえたかと思った途端、ごろんっと勢いよく身体が倒され、目の前には副社長の顔と天井が見える。
「...え?」
「分からないなら、試してみるか?」
「っ...」
状況を理解した途端、ドクンっドクンっと痛いほど強く心臓が跳ね上がる。そのせいで言葉も出てこないうえに、顔は真っ赤になっている自信がある。
だけど、彼は切なそうに私を見下ろしているだけでその瞳に熱は宿っていない。
「...類にも、こうされたんだろ?その時と今は、同じか?」
「...同じ、ではありません。でも...」
その瞬間、彼にならこのままどうされてもいいかもしれない...そんな思いが頭をよぎった。
類くんと比べるなんて失礼だけど、あの時とは確実に違う思いが込み上げたことに自分でも驚く。
これは...やっぱりもう、私は彼のことが...
「顔が真っ赤だな。これ以上は俺が耐えられそうにないからやめておく」
私の頬に触れていた手が前髪をあげ、ちゅっとおでこにキスをされるとグッと身体を起こされる。
「もう寝るぞ、風呂入ってこい」
「...はい」
落ち着かない心臓を抱えたままシャワーを浴びていたけれど、好きだった柑橘系のシャンプーや石鹸の香りに癒され少しずつ落ち着きを取り戻した。
お風呂から出ると、そこにはタオルと一緒に彼のTシャツとスウェットが置いてある。
きっとこれを着ていいという事だろうと理解し袖を通すと、ふわっと副社長の香りがしてドクンっと再び鼓動が乱れる。思わずTシャツに顔を近づけて香りを吸い込んでしまい、我にかえって一人恥ずかしくなった。
「すみません、片付けありがとうございます。あと、着替えも...」
「ふっ、やっぱりブカブカだな」そう言いながら水を渡してくれる。
「もう寝るぞ」
「はい、おやすみなさい」と挨拶するけれど、彼をじっと私を見たまま動かない。
「...?もう、寝るんですよね?」
「お前も一緒にな」
「...はい、私ももう寝ます」
「じゃあ行くぞ」と私の手からコップを取るとその手を引かれる。
「...どこにですか?」
「ベッド」
そのまま手を引かれ連れて来られたのは、一度も入った事がなかった彼のベッドルーム。
その部屋はとてもシンプルで、キングサイズ以上ありそうな大きなベッドが鎮座しているのみ。
「...えっと?」
「約束したよな?気が済むまで抱きしめさせろって。まだ全然足りない」
「...と、言いますと?」
「朝まで抱きしめながら寝る」
「っ!そ、それはさすがに...」
「心配するな、ハグ以上はしないから」
「で、でも...」と言い淀んでいると、先にベッドに入った彼に「ほら」と手を引かれて布団の中に引き込まれる。
再び緊張からか身体が固まっている私を、抱き枕のように腕が回されぎゅっと引き寄せられる。
しばらくそのまま抱きしめられ頭を撫でられされるがままになっていたけれど、耳元で響く規則正しい彼の心音を聞いていると気づけば少しずつ力は抜け、柔らかいベッドに身体を預けていた。
彼の体温をそばで感じ、好きな香りに包まれながら優しくゆっくり頭を撫でられると、次第に心地よい微睡みが訪れる。
それに浸りながらうとうとしているこの瞬間がとても気持ち良くて、心も身体もふわぁっと軽くなるのを感じる。
すると、無意識に言葉が口から溢れ落ちる。
「好き...」
でも、もう意識はほとんどなくそのまま心地よい睡魔に飲み込まれ夢の世界へ入っていた。