俺様副社長の溺愛注意報 〜秘書ときどき幼馴染のち妻〜
翔side
翔side
「...絆音?」
今、何て言った?と聞こうとしたが、腕の中の彼女はすっかり安心しきった顔でもう夢の中だ。
..."好き"って言ったような気がしたが、俺の聞き間違いか?何の脈略もなかったし、状況的に"おやすみ"と言ったのか...?
どちらにせよ、ついさっきまでガチガチだったのに、今はスースーと寝息を立てながら幼さの残る無防備な寝顔を見せている。
可愛いな...。強引な交換条件で家に連れてきてしまったが、絆音を抱きしめているとずっと張り詰めていたものが少しずつ緩んでいくのをはっきりと感じた。
それに、やっぱり彼女の手料理は優しい味で久しぶりに食べ物が美味しいと感じた。癒されたというか...感慨深いものがあったな。
だが、絆音があの日の記憶を思い出しかけている事には驚いた。
どうにか記憶が戻らないようにする方法はないのだろうか...と俺にはどうにも出来ない事を本気で悩んでいる。
にしても、今朝の絆音は新鮮だった。
固い意志を秘めた強気な瞳で見つめられると、なぜか胸にグッとくるものがあったな...
その後も、いつになく指示が多かったが満更でもない自分がいて、絆音になら手のひらで転がされるのも悪くないかもしれない...と仕事中に余計な事を考えたりもした。
いつまでも愛おしい寝顔を見ていたかったが、もぞもぞと寝返りをうつ彼女を再び腕の中におさめ頬にそっと唇を落とし俺も目を閉じた。
それから空が白み始めた頃、絆音の身体がビクッと揺れるのを感じ目を開けると、ガタガタと小刻みに震えながら身体を丸めている。
「絆音...?絆音!」
呼びかけに反応し「ん...」と声がした後で彼女はハッとしたように目を覚ました。
「どうした?大丈夫か?」
声をかける俺をぼんやりと見つめる瞳は潤んでいて、今にも雫がこぼれ落ちそうだ。
身体の震えは止まったようだが、熱でもあるのかと額に手をあてればびっしょりと汗をかいている。
とりあえず着替えた方が良いだろうとベッドから降りようとすると、絆音が俺の服を掴んだ。
「行かないで、ください...」
「ひどい汗だから、着替えた方がいい。具合悪かったのか?」
そう聞いても首を振るだけで何も言わず俯いたままだが、俺の服を握っている手は震えるほど力が入っている。
とにかく安心させてやりたくて、ベッドに戻り彼女を抱き上げ膝に乗せて抱きしめる。
「大丈夫、どこにも行かないから安心しろ」
そう言い聞かせながら頭を撫でていると、ぎゅっとしがみついていた手から徐々に力が抜けていき、うとうとしている。
時計を見るとまだ四時前。着替えさせてやりたいが、また穏やかな寝息をたて始めた絆音を起こすのもかわいそうで、そっとベッドに降ろし布団を掛け直した。
「...絆音?」
今、何て言った?と聞こうとしたが、腕の中の彼女はすっかり安心しきった顔でもう夢の中だ。
..."好き"って言ったような気がしたが、俺の聞き間違いか?何の脈略もなかったし、状況的に"おやすみ"と言ったのか...?
どちらにせよ、ついさっきまでガチガチだったのに、今はスースーと寝息を立てながら幼さの残る無防備な寝顔を見せている。
可愛いな...。強引な交換条件で家に連れてきてしまったが、絆音を抱きしめているとずっと張り詰めていたものが少しずつ緩んでいくのをはっきりと感じた。
それに、やっぱり彼女の手料理は優しい味で久しぶりに食べ物が美味しいと感じた。癒されたというか...感慨深いものがあったな。
だが、絆音があの日の記憶を思い出しかけている事には驚いた。
どうにか記憶が戻らないようにする方法はないのだろうか...と俺にはどうにも出来ない事を本気で悩んでいる。
にしても、今朝の絆音は新鮮だった。
固い意志を秘めた強気な瞳で見つめられると、なぜか胸にグッとくるものがあったな...
その後も、いつになく指示が多かったが満更でもない自分がいて、絆音になら手のひらで転がされるのも悪くないかもしれない...と仕事中に余計な事を考えたりもした。
いつまでも愛おしい寝顔を見ていたかったが、もぞもぞと寝返りをうつ彼女を再び腕の中におさめ頬にそっと唇を落とし俺も目を閉じた。
それから空が白み始めた頃、絆音の身体がビクッと揺れるのを感じ目を開けると、ガタガタと小刻みに震えながら身体を丸めている。
「絆音...?絆音!」
呼びかけに反応し「ん...」と声がした後で彼女はハッとしたように目を覚ました。
「どうした?大丈夫か?」
声をかける俺をぼんやりと見つめる瞳は潤んでいて、今にも雫がこぼれ落ちそうだ。
身体の震えは止まったようだが、熱でもあるのかと額に手をあてればびっしょりと汗をかいている。
とりあえず着替えた方が良いだろうとベッドから降りようとすると、絆音が俺の服を掴んだ。
「行かないで、ください...」
「ひどい汗だから、着替えた方がいい。具合悪かったのか?」
そう聞いても首を振るだけで何も言わず俯いたままだが、俺の服を握っている手は震えるほど力が入っている。
とにかく安心させてやりたくて、ベッドに戻り彼女を抱き上げ膝に乗せて抱きしめる。
「大丈夫、どこにも行かないから安心しろ」
そう言い聞かせながら頭を撫でていると、ぎゅっとしがみついていた手から徐々に力が抜けていき、うとうとしている。
時計を見るとまだ四時前。着替えさせてやりたいが、また穏やかな寝息をたて始めた絆音を起こすのもかわいそうで、そっとベッドに降ろし布団を掛け直した。