あの放課後、先生と初恋。
「というか今日は部活は昼までって言ってなかった?肉離れ治ったばっかなんだから、無理させないようにしなさいよー?予選もまた始まるんだから」
「…うん。わかってる」
練習じゃない。
まさか俺がサッカー以外に興味を持つものがまた追加されるだなんて、思ってもいなかった。
「………ん?」
「な、なんだよ」
すると母は火を止めてまで、キッチンから俺のほうにやってくる。
くんくんと、息子に鼻なんか近づけて何をしてるんだ。
「あんた、香水か何かつけてる?」
「え?」
「…いい匂いがする。うちの洗剤じゃない………女の子の匂い?」
「っ…!!いやっ、別にこれは…!!」
「………ふうん?ほ~?ふふふ」
「変な顔すんなって!ほらっ、レンジ鳴ってるから!」
俺もいつも酔いそうだった。
にいな先輩はすごく、なんていうか石鹸とフローラルが混ざったような匂いがする。
それは制汗スプレーとかじゃなく、彼女の素の匂いだと思う。
…………って、変態か俺は。