堅物弁護士が占い好きな私に恋を教えてくれました
「ところで、今日ってどんなパーティーなんですか?」

 ここ東京翠雲グランドホテルで行われるということ以外、実はくわしく聞かされていない。
 ビジネス系のパーティーなのだろうと私は勝手に想像しているけれど、ある程度知っておいたほうが心の準備ができる。

「それが……アイツ、俺には招待状をよこさないんだよ。若手実業家の集まりらしい。モードクレアの御曹司が婚約したからお披露目もあって、それでパートナー同伴になってるのかも。ていうのは俺の推測だけど」

 どうやらお堅いだけのパーティーではなさそうだ。若手実業家の集まりなら年齢層も若めだろう。

「最後までいる必要はないみたいだから、疲れたら途中で帰ろう」
「ありがとうございます」

 先生が疲れることは想像できない。今のは私の身をおもんぱかってくれたのだ。
 こういうさりげないやさしさにどんどん惹かれていく。

「よし、行こうか」

 スーツの上着をカッコよく羽織った彼と共に、エグゼクティブスイートの部屋を出てエレベーターで移動した。
 会場の入口で受付を済ませて中に入ると、まだ開始時間の十五分前だというのに来賓客がたくさん来ていて、それぞれあいさつを交わしている。

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