闇にまぎれた蛍








私がそう言うと、岬波紅牙は少し考えるような仕草をした






「……なるほど…他には何かわかることはないかい?」






岬波紅牙がそう私に聞いた。私は……少し考えてから答えた







「……彼女はハンターになろうとしてなりましたが、あまりハンターとしての仕事を好いてはいないようです」


「……好いてない?そんなことあるわけないだろ?」







そう言ったのは今まで黙っていた茨鬼流史






……マジな話だよ







「……彼女の両親は殺されています。その敵討ちをするためだそうです。その目的のためだけに、彼女は学校にも行かずハンターの仕事をしているらしいです」







私はそう言って茨鬼流史を見た







「……それはわかった。だが、君はなぜそんな細かい所まで僕達に教えたんだい?」







岬波紅牙が不思議そうに私を見ていた







……なぜかって?それは決まってるでしょ。さっきいった敵討ちのためよ






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