性悪陰陽師は今日も平気で嘘を吐く。
第十七章【君の為の最善策】
気づけば、類は見知らぬ部屋に一人立ち尽くしていた。
(あれ、私…)
何故か、思い出そうにも先程まで自分が何をしていたのか思い出すことができない。
類は部屋の中をぐるりと見渡すと小さく溜め息をつく。
(駄目だ…、本当に何も思い出せない)
ここがどこなのか、自分が何故こんな場所に居るのか、全くの不明である。
類は震えるように、自身を抱きしめる。わかるのは自分の名前と性別くらいである。
途端に恐怖心が全身を駆け巡る。一体自分は今まで何をしていたのか。何故こんな場所に立ち尽くしているのか。
(寒い…)
両肩をさするようにして、体温を上げようとしていると、見知らぬ男が姿を現した。
(貴方…)
男は何故か、類を見るなり驚いた様な困惑した様な表情を浮かべている。
「…クソ」
「え?」
「どいつも、こいつも…」
男はそう言うと、突然類の体を抱きしめた。
何が何だかわからない類は突然のことに身を捩らせる。しかし、男は逃すまいと力強く類の事を抱きしめた。
「類…、何でこんなところに居るんだよ…」
男は今にも泣きそうな声でそう呟くと、体を離して類の頬を両手で包みこんだ。
「堂上に聞いてここまで来たんだ…、大丈夫、あいつはもう二度と協会には戻れないから…」
男は悲しみとも怒りともわからぬ感情を見せると、類の額に自身の額を寄せた。
「…ごめん、訳わかんねぇよな。大丈夫。俺はお前の味方だよ」
「私の、味方…?」
「そう。味方…」
男の言葉に類は困惑する。突然味方だと言われても一体誰が敵で誰が味方なのか想像もつかない。
「…誰なの?」
類は恐る恐る尋ねる。
「土御門 光。俺はお前の家族だよ…」
(あれ、私…)
何故か、思い出そうにも先程まで自分が何をしていたのか思い出すことができない。
類は部屋の中をぐるりと見渡すと小さく溜め息をつく。
(駄目だ…、本当に何も思い出せない)
ここがどこなのか、自分が何故こんな場所に居るのか、全くの不明である。
類は震えるように、自身を抱きしめる。わかるのは自分の名前と性別くらいである。
途端に恐怖心が全身を駆け巡る。一体自分は今まで何をしていたのか。何故こんな場所に立ち尽くしているのか。
(寒い…)
両肩をさするようにして、体温を上げようとしていると、見知らぬ男が姿を現した。
(貴方…)
男は何故か、類を見るなり驚いた様な困惑した様な表情を浮かべている。
「…クソ」
「え?」
「どいつも、こいつも…」
男はそう言うと、突然類の体を抱きしめた。
何が何だかわからない類は突然のことに身を捩らせる。しかし、男は逃すまいと力強く類の事を抱きしめた。
「類…、何でこんなところに居るんだよ…」
男は今にも泣きそうな声でそう呟くと、体を離して類の頬を両手で包みこんだ。
「堂上に聞いてここまで来たんだ…、大丈夫、あいつはもう二度と協会には戻れないから…」
男は悲しみとも怒りともわからぬ感情を見せると、類の額に自身の額を寄せた。
「…ごめん、訳わかんねぇよな。大丈夫。俺はお前の味方だよ」
「私の、味方…?」
「そう。味方…」
男の言葉に類は困惑する。突然味方だと言われても一体誰が敵で誰が味方なのか想像もつかない。
「…誰なの?」
類は恐る恐る尋ねる。
「土御門 光。俺はお前の家族だよ…」