彼と別れた瞬間、チャラいドクターからの求愛が止まりません
どうなってしまうんだろう
更衣室で着替えを終えて、ロッカーの扉を閉める。
シニヨンにまとめていた髪をほどき、手櫛で軽く整えると、小さく息が漏れた。
肩の力が一気に抜けた。
今日はやけに長く感じた一日だった。
廊下に出ると、すでに日勤を終えたスタッフたちがちらほらと帰り支度をしている。外はもう暗くなり始めていて、窓の向こうの空は淡い群青色に染まっていた。
私は更衣室を出たところで、スマホを手にしたまま少しだけ立ち止まる。
……どうしよう。
今日、少し気になっていることがある。
しげぴーのことだ。
少し前からだけど、私を見る目がどこか落ち着かないというか、何か言いたそうな顔をしている気がするのだ。
怒っている……わけではなさそうだけれど、あきらかにいつもと様子が違う。
もしかして、私なにかしちゃったかな。
思い当たることを頭の中で探してみるけれど、これといって思い当たる節はない。
それでも、このままモヤモヤしたままなのは落ち着かなくて。
……帰りに、少しだけ話してみようかな。
そう思い、私は更衣室前の廊下でしげぴーを待つことにした。