社長とは恋愛しません!
やばい、やばい。

花音ちゃんが、家に来た。

私は布団を出ると、直ぐに下着をつけ始めた。

なのに、こんな時に限って、上手くホックが刺さらない。


「女性物の靴ね。もしかして、景子ちゃんがいるの?」

ドキッとした。

まさか、2階まで上がってこないわよね。

「どこ?景子ちゃーん!どこにいるの?」

うわっ!探している!

ホラー?ホラーじゃないよね!


「花音、いい加減にしろよ。」

「あっ、階段の前に立つって事は、景子ちゃんは2階ね。」

「こらっ!あっ!」

どうやら、柚季君は競り負けたようだ。

花音ちゃんの、階段を昇る音がする。

「待って、待って。」

ホックをしたのに、ブラジャーの前が一回転している。

早く、早く外して、もう一回、着けなきゃ。

早く!早く!

焦れば焦る程、ブラジャーは言う事を聞いてくれない。
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