社長とは恋愛しません!
「景子ちゃーん!」

思わず口を開けて、胸を隠した。

「えっ……」

花音ちゃんの笑顔が消える。

「もしかして、2人……」

花音ちゃんが、胸を隠している私を指差す。

柚季君は、はぁーっとため息をついている。

「いやああああ!」

花音ちゃんは、またショックで倒れた。


それはそうでしょう。

2人今から、おっぱじめますと言っているようなものなんだから。

「ごめん、景子さん。止められなかった。」

「ううん。私の方こそ、早く服を着れなくて、ごめん。」

目が回っている花音ちゃんを見て、つくづくピュアな子だなと思った。


「俺は花音を下に連れて行くから、景子さんは部屋にいていいよ。」

「いや、でも。」

「大丈夫。花音と話してみるから。」

柚季君はそう言うと、花音ちゃんを抱きかかえ、階段を降りて行く。

うん。今が、柚季君と花音ちゃん、話し合うべき時なんだね。
< 147 / 295 >

この作品をシェア

pagetop