月とスッポン  一生に一度と言わず
「《私たち日本人の祖先はモンゴロイドと呼ばれたアジアに住む人たちで、さらに<古モンゴロイド>と<新モンゴロイド>に分類することができます。
古モンゴロイド系は背がやや低く、彫りの深い顔で体毛は多く、色はやや浅黒いという特徴があります。おもに南方アジアに分布しています。
 それに対して、新モンゴロイド系と呼ばれた人たちは、のっぺりとした顔で体毛が薄く、背が高い。皮膚色はどちらかといえば白い。こちらは東北から北方アジアに広がっています》」

考古学か?ふわふわした神々の話から急に現実を突きつけられた気分だ。

「《一方、日本列島が今のように海に囲まれた島国になったのは約2万年前の氷河期の終焉期です。
気温が上昇し、海水面が約150m上昇したため、大陸から切り離されました。
列島となった日本には、旧石器時代後期から東南アジアから北上してきた古モンゴロイドの先住民が住んでいました。
 気候の温暖化に影響され生まれた『縄文文化』がこの日本列島で発展しますが、その後、中国大陸の江南地方に住んでいた倭人系が渡来してきます。
倭人たちは稲作文化と金属器文化をもち、朝鮮半島を経由して九州へやってきました。
その後も何波にも分かれて朝鮮半島からやってきた倭人系の渡来集団は、その数を増やすにつれて九州・四国から西日本まで広がり、先住民と融合しながら古代文化の基礎となる『弥生文化』、さらに古墳文化の発展の推進力となります。
それを踏まえると、征服なのか支配なのかとても難しいところではあります。ただ、これほどうまく一つにまとめてしまう例は類を見ない事は確かです》」

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