月とスッポン 一生に一度と言わず
慶太郎が真面目な話をしている。
「これでも何万もの人の上に立つ男だ。何かが起きてからの対処では遅いんだよ」
うん。真っ当な意見だ。だが、
「なら、一緒に行かなければいいんじゃない?」
と言ってみる。
「確かに」と慶太郎が呟き、私は頷く。
「えっ!嫌です」
沈黙を割くように大河が私と慶太郎の間に割って入る。
ちっ、と舌打ちをする。
ようやく話がまとまりかけたのに。
私の背中を両手で押しながら、運転席へと押し込める。
「とても運転しやすい車なので、滋賀までも快適なドライブが楽しめます。さぁ、携帯を出して繋げましょう。そうすれば、画面一つで操作できますよ」
押し込められた私が出ないように急いでシートベルトを装着する。
高さはどうですか?
もう少し前に出しますか?
など、まるでディーラーの様に、運転するポジションを確認している。
いつもよりも高く眺めのいい運転席に座ればつい・・
ではなくて、我に返りシートベルトに手を添えれば、いつのまにか助手席に座り込んでいる大河が私に手を取り
エンジンはここですと手を添えながらエンジンボタンを押す。
唖然とする海と慶太郎に「後で会いましょう」としっかりと挨拶までしている。
「さぁ、出発です」
「これでも何万もの人の上に立つ男だ。何かが起きてからの対処では遅いんだよ」
うん。真っ当な意見だ。だが、
「なら、一緒に行かなければいいんじゃない?」
と言ってみる。
「確かに」と慶太郎が呟き、私は頷く。
「えっ!嫌です」
沈黙を割くように大河が私と慶太郎の間に割って入る。
ちっ、と舌打ちをする。
ようやく話がまとまりかけたのに。
私の背中を両手で押しながら、運転席へと押し込める。
「とても運転しやすい車なので、滋賀までも快適なドライブが楽しめます。さぁ、携帯を出して繋げましょう。そうすれば、画面一つで操作できますよ」
押し込められた私が出ないように急いでシートベルトを装着する。
高さはどうですか?
もう少し前に出しますか?
など、まるでディーラーの様に、運転するポジションを確認している。
いつもよりも高く眺めのいい運転席に座ればつい・・
ではなくて、我に返りシートベルトに手を添えれば、いつのまにか助手席に座り込んでいる大河が私に手を取り
エンジンはここですと手を添えながらエンジンボタンを押す。
唖然とする海と慶太郎に「後で会いましょう」としっかりと挨拶までしている。
「さぁ、出発です」


