月とスッポン  一生に一度と言わず
「酔うほど飲んでいないなら、10分もしない運転は良くない?」

よくないに決まっているが、一応提案してみる。

「バカか!このご時世で警察に捕まってみろ。問題以外何がある!」

やっぱり慶太郎に怒られた。

「でも。10分もしない運転で警察に捕まるなんて相当な運の悪さだと思うけど」

食い下がってみる。

「そう言う時に限って現れるのが警察ってものですよ」

絶対にわかっていてもアルコールを摂取した人間に言われたくない。

「それに。今度の比叡山にはこの車で行きますので運転に慣れて頂かないと」

なんだ、その決定事項は!

「はぁあ?」

真っ白になりかけた頭をフルに働かす。

「免許証持ってきてない」と言えば
「免許証はスマホケースに入ってますよね」と言われ
「保険!保険に」と言いかければ
「茜も運転免許出来るように保険を変更したので大丈夫です」と言われる。

そう言う事じゃない!

「前々から気になってたんだよ」

埒が開かないと判断した慶太郎が話に割り込む。

茜の運転がって事じゃないからな。
と前置きをした慶太郎が話し出す。

「今の軽自動車の安全性や性能がいいのは十分に理解している。
ただ万が一何かあった時に、車体本体の頑丈性などを考慮した場合、少しでも安全な車で走行して欲しい」
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