「君を絶対愛さない」と言ったクールな警視正に滾る愛を刻まれました

 今から実家を出ると送ったメッセージに反応がない。

 巧さんが私の分までご飯を買っているか分からないため、一秒でも早く会いたいのを我慢してスーパーに寄ってから帰った。

 疲れてうたた寝をしている可能性があるので、インターホンを押さずに直接鍵を解錠して中に入る。

 玄関で靴を脱いでいるところに巧さんがリビングから出てきた。

「ただいま。ドタバタしてすみません」

「おかえり」

 心なしか表情が暗い気がする。

「ご飯は食べましたか?」

「いや、まだ」

 ワイシャツ姿なのでシャワーを浴びていたわけでもないし、やはり疲れて休んでいたのかもしれない。

「一緒に食べたいです」

 巧さんは「ん」と短く返事をした。

 ふたり分買ってくれていて、私の方と合わせたらテーブルの上がちょっとしたパーティーみたいになった。
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