「君を絶対愛さない」と言ったクールな警視正に滾る愛を刻まれました
「ありがとうございます。それなら、ピルを飲むのをやめますね。私も巧さんを好きになってから気持ちの変化があったんです。単純に子どもがほしいわけじゃなく、巧さんの子どもを産みたい」

 焦らずにゆっくりと、時間をかけて巧さんのトラウマを払拭したい。巧さんの心が軽くなってほしい一心で口角をぐっと上げて笑った。

「美月、ありがとう」

「お礼を言うのは私の方です。私と幸せになる決意をしてくれてありがとうございます」

 どちらともなく抱き合った。僅かな時間視線を交わして、巧さんの顔が近づいてくる。キスをされる、と思ってから唇が触れたのは一瞬だった。

 胸がきゅうっと締め付けられる。愛おしいな、と思う。私たちの愛の形を表現するなら、大好きより愛しているがしっくりくる。
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