「君を絶対愛さない」と言ったクールな警視正に滾る愛を刻まれました
会議室での一件から一週間、残念ながら職場環境は悪化の一途を辿っている。というのも、聞き取りが行われた三日後に人事異動の社内通知が出たからだ。
陽平は、生活雑貨部はおろか商品本部から外れ、まさかの店舗運営本部への異動が決まった。バイヤーは陽平以外にもいるし、後任が着任して引継ぎを行えば業務的に問題はない。
でも、陽平はバイヤーの仕事が大好きなのに。
同じ志を持つ者として、これまで切磋琢磨して商品を生み出してきた仲間としては、複雑な心境にはなる。それはみんなも同じだったようで、陽平が可哀想だという声もちらほら囁かれた。
そして同情を寄せる人たちからの、私への当たりが特に強い。業務上どうしてもやり取りが必要になる場面はあり、気にしなければいいという次元ではないのだ。
日々心が擦り切れていき、楽しいはずの仕事への意欲も低下しているのが自分でわかる。資格の勉強をしていても雑念が入って集中ができない。
余計なことを考えないように、なるべく早く布団に入って眠るようにしても途中で起きてしまい、そこから再度寝付けない日々が続いた。