˚✧₊🫧恋は、空想の中。🫧₊✧˚(恋空)
店内はずっと大音量で音楽が鳴り響いている。

頼んだ飲み物と、ヘルプの役のホストさんが来て、私のお酒を注いでくれる。

「皆さんのグラスには、注がないんですか?」
「や、僕らはそのお酒は飲めないんですよー。」
そういうシステムらしい。初回というのは。

そんなことをしてたら、やっと彼も戻ってきてくれた。
正直心の中では、このままもう他の人と交替になったのかなって思ってたから、ちゃんと帰ってきてくれて嬉しかった。

「お酒なんか頼もー!何が頼めるの?」
「んーとね!じゃ缶物もらうね、スラット。…お願いしまーす!」

すらっと。初めて聞く名前。すらっと。。。スラット。。。Slut。。。
ホスクラによくあるらしい。えーどんな理由で名付けたんだろー…。

彼が自分のグラスを持ち上げる。

「じゃー、イタダキャス!!!」
「かんぱーい」

ぱちぱちぱち。周りが拍手してくれる。なんだこれは。笑

「僕らもいただいていいですかっ!」
「あ、、ハイ!どーぞ!注ぎますね!」

慌てて彼に止められた。

「自分でやるから!笑 そこは俺らの仕事ね!」

そういうシステムらしい。ホストクラブは。
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