結婚したくない二人の話~完璧イケオジエリートは、実は独占欲強めなケダモノでした~

 私は八木沢さんの過去を怖がって、八木沢さんは私の未来を怖がっていた。
 逃げずに信じたら、もう何も怖くない。
 こうして現実に目の前にいて、私を支えてくれる。
 辛いときも楽しいときも、いつも隣にいてくれる。

 確かに私は愛されている。

「ずっと一緒にいてほしいです。僕と結婚してください」

 言葉が出てこないから、今度は首を縦に振った。横と縦に振りすぎて、そろそろ頭が痛い。
 ちゃんと返事しなくちゃと思い、泣き止もうと頑張っても、なかなか涙が止まらなかった。

「わたしでよければ、よろこんで」

 もう泣きながらでもいいやと思って、たどたどしく返事をしたら、八木沢さんがやっと緊張を解いて、ふんわりと幸せそうに笑った。心から幸せそうに。

 しばらく泣いて、ふと我に返って、ものすごく恥ずかしくなった。
 ここ、新宿駅だった!




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