結婚したくない二人の話~完璧イケオジエリートは、実は独占欲強めなケダモノでした~

 私を見つめている彼の瞳は、とても綺麗だなと思った。凪の海みたいで、そこに私だけが映っているのが嬉しい。
 この人の安らぎになれたらいいな。
 そう思いながら首を傾けて、私からキスをする。
 彼が笑った。ふんわりと、幸せそうに。

「僕の人生の伴侶はあなただけです」
「嬉しいです……好き、八木沢さん大好き」
「……そろそろ、名前で呼んでもらえませんか?」

 優しく笑いながらそう言われて、心臓が大きく跳ねた。これまで何度か、名前で呼んでみようかなと思いつつ、恥ずかしくてなかなか言えなかった。

「え、えっと……東梧さん」

 頑張って呼んでみたら、重なったままの彼の腰がびくりと震えた。
 え? 大きくなった……? えっち、これで終わる流れだったよね?

「と、東梧さん、あの、なんか……」
「破壊力がすごい」
「なんの? その破壊力って何なんですか?」
「あなたはたった一言で、僕の理性を簡単に崩壊させるんですよ」
「いや、いや、無理……! あぁっ……!」

 名前を呼んだら、東梧さんが離れなくなった。愛されるのは嬉しいんだけど、体もたない。


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