結婚したくない二人の話~完璧イケオジエリートは、実は独占欲強めなケダモノでした~
「すごいです。私も、がんばらないと」
「和咲さんは、いつも頑張ってます」
優しくそう言ってもらったら、不思議となんでも出来そうな気がした。
お酒も少し飲んだし、ふわふわと気持ちが軽い。部屋に戻る途中にドライフルーツを買い、私はお部屋でのんびりすることにした。
八木沢さんは「もう一度温泉に入ってきます」と言って、大浴場へ出かけて行った。
備え付けの真っ白なパジャマに着替えて、ふたつのベッドを占領する。
旅行、とっても楽しいな。
でも夜が更けていくにつれて、意識してしまう。期待していないと言えば、それは噓だった。
この旅行で、もしかして何かあるんじゃないか……と思っていた。でも、彼はずっと紳士的で、家族のような距離感で接してくれた。父か兄のように。
いい加減、認めようと思う。
私は多分、八木沢さんが好き。