《連載中》波乱の黒騎士は我がまま聖女を甘く蕩かす〜やり直しの求愛は拒否します!
「どんな野獣でもべつに良いではありませんか。だって《《ユフィリアの》》婚約者よ?」
「ふふ、それもそうね」
「ユフィリアのようなクズ聖女には、魔獣を狩って《《はした》》金を得ることしか脳のない野蛮な黒騎士がお似合いだものね……!」

 三人がそれぞれに、くつくつと厭な微笑みを浮かべてこちらに視線を向けている。
 見かねたレオヴァルトが何か言葉を発しようとすると、見越したようにユフィリアがレオヴァルトの袖を引き、俯いたまま首を振る。

 ──関わらなくていい、いつもの事よ。
 レオヴァルトにはそう訴えているように思えた。

「それにしても。ユフィリアがまさか、ルグラン様以外の男に走るとはね。ルグラン様の《推し活》に励んでいたのではなかった?」

 推し活を、やたら強調した物言いだった。
 三人のうちの一人が顎をしゃくって見下すような仕草をする。

「それは……っ」

 ユフィリアが何か言いかけるが、それを遮るように別の聖女がたたみかけた。

「なに言ってるの、ルグラン様はイザベラ様に夢中なんだから。ユフィリアなんか、《《あの》》ルグラン様が相手にされるわけないでしょう? ルグラン様に失礼よ」

「ルグラン様が《《伯爵家》》のご出身だと知って近づいたのかしら? スラム街から出てきた下級聖女が好意を寄せるなんて、身のほど知らずも良いとこですものね」



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