Nightmare of Light.




「───それで、こうなったわけか」


「はいっス…、でもオレのせいじゃねえっスよ…!!ニコがどうしてもって!!」


「……はあ。とりあえず責任持って食えよ、おまえは常に腹減ってるだろジロー」


「………はいっス」



真っ黒焦げ。

なにを揚げたのか、もはや原型さえ不明なものがテーブルには並んでいた。


台所はもっと悲惨だ。

天ぷら粉をぶちまけ、危うく油が入った鍋さえひっくり返すところだった。


今日はたまたま鹿波さんがいないからと、大人の目を盗んだ子供が背伸びをして振る舞おうとした結果がコレだ。



「…で、どうするんだあれは。カシラが知ったら小指くらいは吹き飛ぶかもな」


「ひええ…っ、泣き止ませてくるっス…!!」



居間の角っこ。

これでわたしも確実に、かどっこまいにちの一員になれる。


“ダークマターを生み出して涙が止まらないニコちゃん”っていうキャラクター名にしよう。



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