プレイボーイと恋の〝賭け〟引き
柊仁は莉都花に対して九十度の位置に座っている。小さなテーブルを囲んで座っているから、二人の距離は思いのほか近くて、莉都花はその距離にはにかんだ。
「りっかちゃんのそれは無自覚でやってんの?」
「え?」
「やっぱり無自覚か」
無自覚とは何のことかと問おうとしたら、突然頬に手を添えられ、その問いは表に出ることなく、莉都花の中に戻ってしまった。
柊仁は莉都花を見つめたまま、やわやわと莉都花の頬をくすぐる。とてつもなく甘い空気が流れ、トクントクンと莉都花の鼓動が速まっていく。
「りっかちゃん」
「柊仁」
見つめ合ったまま、名を呼び合う。二人の距離が近づき、キスの気配を感じた莉都花はゆっくりと瞼を伏せていく。
やはり柊仁も今日は二人の関係を変えようとしているのだと思ったのも束の間、瞼を半分も伏せきらないところで、唐突に視界が何かに覆われた。
莉都花は驚いて目を見開く。焦点も合わないほど近くに何かをかざされている。
「はい。誕生日おめでとう」
その言葉と共に、ゆっくりと莉都花の目の前にあったものが離れていき、ようやくその正体を認識した。
「あ、えっ? あー、えっと、ありがとう」
プレゼントと思われる箱を認識し、莉都花は礼を述べるが、先ほどまで違うところに意識がいっていたせいで、随分と気の抜けた言い方になってしまった。
「なんだよ。反応薄いな」
「ごめん。突然でびっくりしちゃって。プレゼントすごく嬉しい。ありがとう」
「うん。開けてみろよ」
その言葉に頷いて、ゆっくりと包装を解いていく。出てきた小さな箱を開けてみれば、その中には、とてもかわいらしい小さな花の形のピアスが入っていた。
「え、かわいい! すごくかわいいね、これ」
莉都花好みのデザインで、自然とテンションが上がる。指先でピアスを撫でつつ、じっくり眺めていると、柊仁が「ちょっと貸してみ」と言って、片手を出してきた。
大人しく箱ごと柊仁に渡せば、柊仁は箱からピアスを取り出し、莉都花の耳に着け始める。
至近距離に柊仁の顔があって、ドキドキとしてしまう。時折、柊仁と目が合うものだから、莉都花はまたはにかんでいた。
「りっかちゃんのそれは無自覚でやってんの?」
「え?」
「やっぱり無自覚か」
無自覚とは何のことかと問おうとしたら、突然頬に手を添えられ、その問いは表に出ることなく、莉都花の中に戻ってしまった。
柊仁は莉都花を見つめたまま、やわやわと莉都花の頬をくすぐる。とてつもなく甘い空気が流れ、トクントクンと莉都花の鼓動が速まっていく。
「りっかちゃん」
「柊仁」
見つめ合ったまま、名を呼び合う。二人の距離が近づき、キスの気配を感じた莉都花はゆっくりと瞼を伏せていく。
やはり柊仁も今日は二人の関係を変えようとしているのだと思ったのも束の間、瞼を半分も伏せきらないところで、唐突に視界が何かに覆われた。
莉都花は驚いて目を見開く。焦点も合わないほど近くに何かをかざされている。
「はい。誕生日おめでとう」
その言葉と共に、ゆっくりと莉都花の目の前にあったものが離れていき、ようやくその正体を認識した。
「あ、えっ? あー、えっと、ありがとう」
プレゼントと思われる箱を認識し、莉都花は礼を述べるが、先ほどまで違うところに意識がいっていたせいで、随分と気の抜けた言い方になってしまった。
「なんだよ。反応薄いな」
「ごめん。突然でびっくりしちゃって。プレゼントすごく嬉しい。ありがとう」
「うん。開けてみろよ」
その言葉に頷いて、ゆっくりと包装を解いていく。出てきた小さな箱を開けてみれば、その中には、とてもかわいらしい小さな花の形のピアスが入っていた。
「え、かわいい! すごくかわいいね、これ」
莉都花好みのデザインで、自然とテンションが上がる。指先でピアスを撫でつつ、じっくり眺めていると、柊仁が「ちょっと貸してみ」と言って、片手を出してきた。
大人しく箱ごと柊仁に渡せば、柊仁は箱からピアスを取り出し、莉都花の耳に着け始める。
至近距離に柊仁の顔があって、ドキドキとしてしまう。時折、柊仁と目が合うものだから、莉都花はまたはにかんでいた。