プレイボーイと恋の〝賭け〟引き
「でも、ママがパパと結婚したのは、パパに負けたからかな」
「えっ、何それ。もしかしてパパが卑怯な手を使って、ママを陥れたの?」
「おい、明日実はどういう目でパパを見てるんだ……」
随分な言いように柊仁は肩を落としている。そんな柊仁の腕にそっと手を添えて慰めながら、明日実の間違いを正していく。
「違うの。正々堂々と勝負して負けたの。でも、そのおかげでママは結婚できたんだから。そうじゃなかったら、きっと今も独身だった」
「うそー、信じられない」
「本当。それにママは今も負け続けてるから、パパとはずっと離れられないの。ね?」
柊仁に目配せすれば、その通りだと言わんばかりの笑みを返される。
しかし、明日実はまだ受け入れてはくれず、同じ言葉を繰り返す。
「うわっ、ママが勝てないような勝負で挑んでるんだ。やっぱり卑怯じゃん」
「こーら、そんな言い方しない。ママはパパに愛されて幸せなんだから」
その言葉にはさすがに思い当たるところがあるのか、明日実は今度こそ反抗せずに受け入れる。
「まあ、ママへの愛だけは認めてもいいけどね」
莉都花と柊仁は目を合わせ、微笑み合った。ちゃんとこの子は二人の愛をわかっているのだ。
リビングに和やかな空気が流れる。
と、そこで、これまでずっと黙っていたもう一人の家族が言葉を発した。
「実際は、ママのほうがパパを好きだよね」
ソファーに座ってずっとゲームをしていた息子・直輝が、手に持ったゲームはそのままに、我が家の真理をついてきた。
小学六年生、今は十二歳の息子は、ここにいる誰よりも観察眼に優れている。
我が息子ながら、人のことがよく見えていると、莉都花は感心した。
直輝の言う通り、本当は莉都花の柊仁へ対する愛のほうが重い。年々膨らむその愛を柊仁はすべて受け止めてくれている。だからこそ、我が家は上手くいっているのだ。
莉都花と柊仁はもう一度目を合わせ、くすりと笑いをこぼした。
「えっ、何それ。もしかしてパパが卑怯な手を使って、ママを陥れたの?」
「おい、明日実はどういう目でパパを見てるんだ……」
随分な言いように柊仁は肩を落としている。そんな柊仁の腕にそっと手を添えて慰めながら、明日実の間違いを正していく。
「違うの。正々堂々と勝負して負けたの。でも、そのおかげでママは結婚できたんだから。そうじゃなかったら、きっと今も独身だった」
「うそー、信じられない」
「本当。それにママは今も負け続けてるから、パパとはずっと離れられないの。ね?」
柊仁に目配せすれば、その通りだと言わんばかりの笑みを返される。
しかし、明日実はまだ受け入れてはくれず、同じ言葉を繰り返す。
「うわっ、ママが勝てないような勝負で挑んでるんだ。やっぱり卑怯じゃん」
「こーら、そんな言い方しない。ママはパパに愛されて幸せなんだから」
その言葉にはさすがに思い当たるところがあるのか、明日実は今度こそ反抗せずに受け入れる。
「まあ、ママへの愛だけは認めてもいいけどね」
莉都花と柊仁は目を合わせ、微笑み合った。ちゃんとこの子は二人の愛をわかっているのだ。
リビングに和やかな空気が流れる。
と、そこで、これまでずっと黙っていたもう一人の家族が言葉を発した。
「実際は、ママのほうがパパを好きだよね」
ソファーに座ってずっとゲームをしていた息子・直輝が、手に持ったゲームはそのままに、我が家の真理をついてきた。
小学六年生、今は十二歳の息子は、ここにいる誰よりも観察眼に優れている。
我が息子ながら、人のことがよく見えていると、莉都花は感心した。
直輝の言う通り、本当は莉都花の柊仁へ対する愛のほうが重い。年々膨らむその愛を柊仁はすべて受け止めてくれている。だからこそ、我が家は上手くいっているのだ。
莉都花と柊仁はもう一度目を合わせ、くすりと笑いをこぼした。