プレイボーイと恋の〝賭け〟引き
「……別れた理由も?」
「大輝の心変わりだろ?」

 やはりこの人は全部知っていたんだなと、莉都花はこれまでのすべてに納得する。

 莉都花に話しかけてきたのも、大輝にいろいろと言っていたのも、莉都花をバーへ連れていったのも、莉都花の心中を察してのことだろう。ちゃらけた空気を出しているのは、余計な気を遣わせないためではないかと思う。

 だからといって、この男に素直に感謝の言葉を述べる気にはなれないが、その代わりに大輝に関する誤解だけは解いておいてやろうと思う。彼らの仲を無駄に拗らせたくはないから。

 そう思い、莉都花が誤解を解く言葉を口にしようとすれば、それよりも早く柊仁がまさに誤解をしていると思われる発言をしてきた。

「まさかあいつが元カノを自分の結婚式に招待するとは思わなかった。りっかちゃんが出席してるのにも驚きだけどな」
「それは――」

 すぐにその理由を告げようとするも、柊仁がその言葉を遮る。

「あんなやつの式なんか出なくていいのに」

 柊仁は大輝に腹を立てているらしい。女性関係にだらしなさそうに見えるが、意外にそういうところは潔癖なのかもしれない。

 だが、大輝と莉都花の話において、大輝は悪くない。それを柊仁に伝えようと今度こそ誤解を解く言葉を紡いでいく。
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