一途な皇帝陛下の秘恋〜初心な踊り子を所望する〜
自問自答を繰り返し、無自覚に煽られる俺の理性はあと少しで決壊寸前だった。
ふうっとため息が聞こえ、衝立からそっと覗くと床に座り込んで、俺の寝巻きに何とか着替えた彼女が、媚薬のせいで朦朧とする頭で、それでも脱いだ衣を片付けようと、一生懸命に畳んでいる姿が目に映る。
「大丈夫か?そんな所に座ったら身体が冷えてしまうぞ。」
と、片付けもそこそこに抱き上げ長椅子まで運ぶ。よく見れば、下はブカブカ過ぎたのかはいていない。上は上で肩からずり落ちてしまいそうなほどダブダブだった。
それが凄く色気を帯びていて、俺のギリギリの理性を煽ってくる。
「寒くないか?」
と、何気なさを装って、側にあった毛布を背中に羽織らせるが。
「ありがとう、ございます…。」
と、言う彼女の額には今にも汗が流れ落ちそうだ。
まだ、春先のひんやりとした空気が漂う部屋なのに…。
箪笥から布巾を出してその汗を拭ってやると、申し訳なさそうな今にも泣き出しそうな顔をするから、
「気にしなくていい。俺はただ心配で…今のそなたを誰かに委ねたくないだけだ。」
この色気全開の彼女を、同性である寧々にも見せたくないと思ってしまうのは、ただの独占欲でしかないのだが…。
これまま毛布で包むのは暑そうで可哀想だが、目の置き場にも困る。しばらくまた自問自答を繰り返す。
「晴明様…私、別邸に帰ります。
このまま…晴明様に…ご迷惑を掛けるのは…嫌です。」
荒い息を吐きながらそう言って立ち上がる。
「香蘭…!
今、外に出るのはいけない。今夜はこの部屋に泊まれば良いから気にするな。」
フラフラとした足取りで扉まで歩き出そうとするから、瞬間その手を掴んで引き戻す。
急に引っ張られてバランスを失った彼女は小さく叫び、俺の膝の上に横抱きになる。
「いや…これは意図的では無いぞ。」
焦った俺は誰に言うでもなく言い訳を口にしてしまうのだが、その柔らかな身体を抱きしめて己自身が動けなくなる。
「香蘭…一つだけ、その熱を取る方法が…あるのだが試してみるか?」
「…それは…どうすれば…?」
火照って真っ赤になった頬で、潤んだ瞳で、俺を煽り見るその唇にそっと唇を重ねる。
「俺を怖がらないでくれ。唇以外は触れないから。」
それだけを伝え、戸惑うその唇を貪るように深い口付けをする。
この唇は既に俺のものだ。
タカが外れて無我夢中で何度も何度も口付けをする。香蘭は息を乱してはぁはぁと荒い呼吸を繰り返す。それでも離さず、舌を絡め口内を蹂躙するように…唇を重ね合う。
どのくらいそうしていたのか分からないが、彼女の身体が小さくビクビクッと揺れて、ハッと我に返る。
俺の膝の上でクタッと目をつぶる香蘭は、肩で息をするほど息を乱してはいるが、その火照った身体を全て俺に預けてくれている。
「香蘭…?大丈夫か?」
そっと、頰に触れて見るが返答がない。
意識を失ったのか…⁉︎
心配になり何度か人を呼ぶべきかと迷うが、しばらくするとスースーと可愛い寝息が聞こえて来て安堵した。
次の日、朝早く目覚めた香蘭は面白いほど取り乱し、慌てふためきバタバタと落ち着くまで時間がかかった。
その全てにおいて晴明にとってはただ可愛くて、いつまでも見ていたいと思ってしまうほどだった。
ふうっとため息が聞こえ、衝立からそっと覗くと床に座り込んで、俺の寝巻きに何とか着替えた彼女が、媚薬のせいで朦朧とする頭で、それでも脱いだ衣を片付けようと、一生懸命に畳んでいる姿が目に映る。
「大丈夫か?そんな所に座ったら身体が冷えてしまうぞ。」
と、片付けもそこそこに抱き上げ長椅子まで運ぶ。よく見れば、下はブカブカ過ぎたのかはいていない。上は上で肩からずり落ちてしまいそうなほどダブダブだった。
それが凄く色気を帯びていて、俺のギリギリの理性を煽ってくる。
「寒くないか?」
と、何気なさを装って、側にあった毛布を背中に羽織らせるが。
「ありがとう、ございます…。」
と、言う彼女の額には今にも汗が流れ落ちそうだ。
まだ、春先のひんやりとした空気が漂う部屋なのに…。
箪笥から布巾を出してその汗を拭ってやると、申し訳なさそうな今にも泣き出しそうな顔をするから、
「気にしなくていい。俺はただ心配で…今のそなたを誰かに委ねたくないだけだ。」
この色気全開の彼女を、同性である寧々にも見せたくないと思ってしまうのは、ただの独占欲でしかないのだが…。
これまま毛布で包むのは暑そうで可哀想だが、目の置き場にも困る。しばらくまた自問自答を繰り返す。
「晴明様…私、別邸に帰ります。
このまま…晴明様に…ご迷惑を掛けるのは…嫌です。」
荒い息を吐きながらそう言って立ち上がる。
「香蘭…!
今、外に出るのはいけない。今夜はこの部屋に泊まれば良いから気にするな。」
フラフラとした足取りで扉まで歩き出そうとするから、瞬間その手を掴んで引き戻す。
急に引っ張られてバランスを失った彼女は小さく叫び、俺の膝の上に横抱きになる。
「いや…これは意図的では無いぞ。」
焦った俺は誰に言うでもなく言い訳を口にしてしまうのだが、その柔らかな身体を抱きしめて己自身が動けなくなる。
「香蘭…一つだけ、その熱を取る方法が…あるのだが試してみるか?」
「…それは…どうすれば…?」
火照って真っ赤になった頬で、潤んだ瞳で、俺を煽り見るその唇にそっと唇を重ねる。
「俺を怖がらないでくれ。唇以外は触れないから。」
それだけを伝え、戸惑うその唇を貪るように深い口付けをする。
この唇は既に俺のものだ。
タカが外れて無我夢中で何度も何度も口付けをする。香蘭は息を乱してはぁはぁと荒い呼吸を繰り返す。それでも離さず、舌を絡め口内を蹂躙するように…唇を重ね合う。
どのくらいそうしていたのか分からないが、彼女の身体が小さくビクビクッと揺れて、ハッと我に返る。
俺の膝の上でクタッと目をつぶる香蘭は、肩で息をするほど息を乱してはいるが、その火照った身体を全て俺に預けてくれている。
「香蘭…?大丈夫か?」
そっと、頰に触れて見るが返答がない。
意識を失ったのか…⁉︎
心配になり何度か人を呼ぶべきかと迷うが、しばらくするとスースーと可愛い寝息が聞こえて来て安堵した。
次の日、朝早く目覚めた香蘭は面白いほど取り乱し、慌てふためきバタバタと落ち着くまで時間がかかった。
その全てにおいて晴明にとってはただ可愛くて、いつまでも見ていたいと思ってしまうほどだった。