狂気のサクラ
「え?友達の彼氏だし手伝ってもらっただけだし」
「もういい。帰るわ」
「え?」
「こんな部屋に居たくないから」
「ちょっと待って」
玄関に向かおうとする彼の腕を掴んだ。
「離せよ」
「ごめんなさい」
こんなことで怒り出すなんて想像もしていなかった。彼に手伝いを頼んだところで断られたに決まっている。私とのことを直正にさえ隠しているのに。
「ごめんなさい」
もう一度言うと彼は少し私を睨んでから言った。
「もう誰も入れるなよ」
「うん」
頷くと彼は強引にキスをした。
私を独占しようとする彼の熱さに、私の胸はますますときめく。彼さえいればもう何もいらない。
もしも彼が犯罪者だとしても、きっと彼を愛しているいける。
彼の腕の中で目覚めた。シングルベットは充分な広さでではなく、少し首が痛い。その痛みさえ嬉しい。
「仕事行くから寝ててね」
真新しい天井を見ながら言った。
仕事なんて休んでしまいたい。私がいなくてもどうにでもなる。私の居場所は彼の隣しかないのに。
面と向かって渡すには勇気が足りず、玄関前の床に置き手紙と一緒に合鍵を置いた。何と書くかずいぶん考え遅刻すれすれの時間に部屋を出た。
『使って下さい』
短く書いた言葉は彼に届いただろうか。
「もういい。帰るわ」
「え?」
「こんな部屋に居たくないから」
「ちょっと待って」
玄関に向かおうとする彼の腕を掴んだ。
「離せよ」
「ごめんなさい」
こんなことで怒り出すなんて想像もしていなかった。彼に手伝いを頼んだところで断られたに決まっている。私とのことを直正にさえ隠しているのに。
「ごめんなさい」
もう一度言うと彼は少し私を睨んでから言った。
「もう誰も入れるなよ」
「うん」
頷くと彼は強引にキスをした。
私を独占しようとする彼の熱さに、私の胸はますますときめく。彼さえいればもう何もいらない。
もしも彼が犯罪者だとしても、きっと彼を愛しているいける。
彼の腕の中で目覚めた。シングルベットは充分な広さでではなく、少し首が痛い。その痛みさえ嬉しい。
「仕事行くから寝ててね」
真新しい天井を見ながら言った。
仕事なんて休んでしまいたい。私がいなくてもどうにでもなる。私の居場所は彼の隣しかないのに。
面と向かって渡すには勇気が足りず、玄関前の床に置き手紙と一緒に合鍵を置いた。何と書くかずいぶん考え遅刻すれすれの時間に部屋を出た。
『使って下さい』
短く書いた言葉は彼に届いただろうか。