君の瞳に僕の色は映らない
#Day1
何だあれ。


「何だあれ」



心の声が、そのまま声に出た。



内村(うちむら)颯太(そうた)という、高校のクラスメイトとゲームセンターに来ていた。


いつも一人でいる僕への同情なのか、単に興味があるだけなのかは知らないが、やたらと僕に話しかけてくる。



そして、そんな彼と一緒に来たゲームセンターで、同じように二人で来ている女子高生らしき人たちを見た。


制服が、うちの高校と同じだけど、見たことない顔だ。


そのうちの一人の、髪の長い女子高生は突っ立っているだけで、ほぼ荷物持ちみたいな役割になっている。


問題なのはもう一人。


髪が短く、顎の辺りで切りそろえている女子高生で、さっきからクレーンゲームをやりまくっている。


しかも、狙ったものは百発百中で、このゲームセンターを潰そうとしているのかと思うくらい景品をゲットしている。


それもぬいぐるみばかりで、隣の髪の長い人に持ってもらっているっぽい。

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