ご先祖様の力を借りて。
学園から、部屋に帰ってきた。

荷物を置いて、ソファに座る。

たくさんの妖を倒したので、少し疲れた。

でも、それ以上にいいことがあった。

友達ができた。

連絡先も交換できたし、これからもっと仲良くなれそう。

機嫌がいい私に、お母さんが楽しげに話しかけてくる。


『よかったわね〜、友達ができたじゃな〜い』

「はい、よかったです」


笑顔で返事をする。

お母さんも隣に座って、少し疲れた様子だ。

今日はずっと憑依していたし、当然だ。

そんな私とお母さんを放って、ご先祖様たちは愛摛について話している。


『愛摛のこと、気が付いてたかしら?』

『気づいてた』

『気づいてました』

『き、気づいてた!』


……天見様は気づいてなさそう。

でも、他のご先祖様たちは気づいていたのか……

私はなんだか悔しい気持ちになった。

でも、なんで教えてくれなかったのかな?

私は疑問に思って、雷華様に聞いてみる。
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